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1浪早稲田大「学歴厨を生業にした」彼の驚く半生 Xでじゅそうけんを運営、受験情報を発信する

東洋経済オンライン / 2024年3月17日 11時20分

彼は浪人生活に失敗した理由を「積み上げが足りなかったから」と分析しました。

「大学受験は小学校くらいからの積み重ねの総決算だと思います。中高時代に鉄緑会に行っているような人たちとは基礎が違う状態で、受験参考書を参考にしたテクニックで乗り切ろうとしていましたが、情報が限られていた田舎では、それが十分に身につけられなかったのかなと思います。

また、東京に来てつくづく、東京の受験の過熱ぶりは異常だと感じました。一橋や東大は、早ければ小学校の低学年から6年近く勉強して、中高一貫校でもがっつり6年勉強している相手と戦わないといけません。小中ずっと放任主義の環境で育った人間が、高2の終わりから勉強を始めても、さすがに勝てるわけないよなぁと今は思います」

失意の中にいた彼も、3月には腹をくくって早稲田での生活を楽しもうと思えるようになります。気の持ちようを変えると、大学生活も好転しました。2年生になってから入ったサークルで親友ができたのです。

偏差値を当てた男性と親友になる

「サークルの新歓で行った串カツ屋で、僕が自己紹介をしたときに1人の男性が僕の高校の偏差値を当てたんです。それに驚いた僕は、その男性と話をするようになりました。彼は全国の高校名とその偏差値に異様に詳しかったのですが、彼も香川の田舎で宅浪して早稲田に出てきて、『大学受験サロン板』に学歴に関する議論をするスレを立てまくっていた人でした。すぐに意気投合した僕らは、それから毎日、高校や学歴の話をする日々を送ったのです」

親友となった彼と、来る日も来る日も高校談議・学歴談議をしていた伊藤さん。

4年生になってからは就活で大手銀行に内定をもらいましたが、ここで親友の勧めで、あるアカウントを開設したことも今の人生に大きく影響を与えました。

「内定をいただいて入社するまでの4カ月が暇だったので、何かしたいなと思っていました。すると、半年前に親友が公立進学校に関する情報を発信するアカウントを始めて、すでに7000人くらいフォロワーがいる有名人になっていたんです。『お前もやってみれば?』と言われて、数カ月だけやるか!と思い『早大学歴研究会』というアカウントを作って、受験期にためた学歴の知識を発信していたら、バズりはじめたんです」

「人生かけて集めてきた知識だから、思い入れが違う」と語る解像度の高い学歴観・学校情報で、すぐに大勢の人に受け入れられた伊藤さん。就職した銀行が体育会系の社風ということもあり、2年で適応障害になって退職するなどの憂き目にも遭いますが、就職してからも2日に1回ツイートをしていたこともあり、退職時には1万5000人のフォロワーがいたそうです。

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