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子どもに「求められてない助言」をする親の勘違い 叱ったり、励ましたりするのが逆効果になる場合も

東洋経済オンライン / 2024年3月20日 6時50分

子どもが「自分で決められる子」になるために、思わず叱ってしまう前に考えるべきこととは(写真:Ushico/PIXTA)

今日着る服、何をして遊ぶか、遠足のおやつに何を持っていくか、宿題をいつやるか……。

日常の中の小さなことから、どんな学校に進学するか、どんな部活に入るか、将来目指す職業など、人生を左右する大きな決断まで、子どもが大人になる過程では「自分で決めること」が数えきれないほどあります。

「自分で決められる子」になるために親がかかわれることの一つがコミュニケーション力を育てること。年間500本以上の論文を読む著者が厳選した世界の研究を根拠としてまとめた『自分で決められる子になる育て方ベスト』より一部抜粋、再構成してお届けします。

思わず叱ってしまう前に考えてほしいこと

「今日ね、友だちと一緒に階段から上ばきを落としてみんなで大笑いしてたら、先生にすんごい怒られたんだよー。でも楽しかったんだー!」

【図を見る】子どもにやめてほしいこと、どうすればちゃんと伝わる?

学校から帰ってきた小学2年生の息子からこの話を聞いた母親は、思わずこう答えました。

「そんなことして下にいる人に当たったりしたらどうするの! 危ないことしちゃダメって、いつも言っているじゃない!」

確かに階段の下に人がいたら危ないし、やってはいけないことです。その場に学校の先生がいたら、同じように注意してくれたでしょう。「今叱らないと、同じことをして誰かに怪我でもさせたら大変!」と気が気じゃないと思います。

こうした「思わず叱ってしまう」場面にも、アクティブリスニングの観点から子どものコミュニケーション力を伸ばすチャンスがあります。

ここに潜む問題点は、息子の詳しい話を聞かずにお母さんが「アドバイス」してしまっていること。

大人同士の会話で考えてみましょう。大人は置かれている立場が違うため、まずは相手の話を聞き、状況を理解しようと努めます。前後の事情を聞かずにいきなり叱りませんよね。

しかし、これが自分の子どもや家族といった距離の近い人になるほど、私たちはついアドバイスをしたくなってしまいます。

特に自分の子どもに対しては、親自身に子どもだった経験のない人はいないため、過去の自分の経験に基づいて、「子どもはこうでないといけない」「これをしてはいけない」などと、無意識の思い込みから「求められていないアドバイス」をしてしまいがちなのです。

アクティブリスニングで大切なことは、話をしている相手の状況や話の内容に理解を示し、共感してしっかり聞き込むことです。

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