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「仕事で成功するのはプロか天才か?」意外な結論 つんく♂がたどり着いた「独自の天才vs凡人論」

東洋経済オンライン / 2024年3月22日 12時20分

プロデューサーであるつんく♂さんと起業家である孫泰蔵さん、異なる2人のプロフェッショナルによる対談、第1回(撮影:尾形文繁)

音楽家、プロデューサーのつんく♂さん、連続起業家としてさまざまな事業を手がける孫泰蔵さんの対談。

2023年、つんく♂さんが『凡人が天才に勝つ方法 自分の中の「眠れる才能」を見つけ、劇的に伸ばす45の黄金ルール』、孫泰蔵さんが『冒険の書 AI時代のアンラーニング』をそれぞれ刊行。お互いの著書を読み、仕事論からAI時代の話まで、深い話は尽きることなく盛り上がりました。

今回は、「自分は凡人であり、天才に勝てない」と考えてもがいていたつんく♂さんの独自の天才VS.凡人論について語り合います。第1回(全6回)

つんく♂さんは「現代の世阿弥」だ

孫:つんく♂さんの本、読ませていただきました。これ、一見読みやすく、わかりやすく書かれているけど、ものすごい本だと思ったんです。

【写真で見る】仕事で成功するのは「プロ」か「天才」か?「意外な答え」を力説するつんく♂氏と孫泰蔵氏

僕は能楽の礎を築いた世阿弥が書いた『風姿花伝』という書がとても好きなんです。つんく♂さんの本からは『風姿花伝』のような迫力を、僕は感じたんです。

つんく♂:ずいぶん前に現代語訳の『風姿花伝』を読んだのを思い出しました。孫さんに言われるまで、忘れていましたが。

孫:大げさじゃなく、この本には、つんく♂さんの頭の中というか、超一流のトップを極めた人たちだけが体得したものが言語化してある。つんく♂さんって、まさに現代の世阿弥じゃないかって思いました。

つんく♂:ありがとうございます。この本で言いたかったのは「僕は凡人。みんなも凡人。だからこそ、凡人ならではの勝ち方を探していこうぜ」っていうことなんです。

孫:特に「天才」「アマチュア」「プロ」が三つ巴であるという、この「じゃんけんのモデル」がおもしろい。これって、つんく♂さんがお考えになったものですよね。僕はこの関係性に「なるほどな」と思ったんです。

つんく♂:このトライアングルは、長い時間をかけて、もがき続けながら、自分の頭の中で組み立てたものです。凡人の自分を救うための道筋でもあるような気がしています。

凡人は天才に勝てないが、プロは天才に勝てる

孫:すごく斬新な考え方です。

つんく♂さんの本のタイトルにもある「凡人」は、ここでいう「アマチュア」ですよね。普通は「天才」と「凡人」という二項対立で考えて、凡人は天才にかなうはずがないという結論になる。

そこで、どうしたら天才になれるかではなく、そこにプロという新しい概念をつくり出すことで、天才になれる・なれないかという話ではない次元に高めている。

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