太陽とシスコムーン、“解散”後も活動継続、3人が語るつんく♂との関係性と今後の目標
週刊女性PRIME / 2024年5月1日 21時0分
バラエティー番組『ASAYAN』(テレビ東京系)のオーディションに合格し、1999年4月につんく♂プロデュースでデビューを果たしたのが、太陽とシスコムーン。
民謡歌手の小湊(こみなと)美和、大阪パフォーマンスドールでアイドル活動をしていた稲葉貴子(あつこ)、体操で1988年のソウル五輪に出場した信田(しのだ)美帆、中国で歌手をしていたRuRuという異色の経歴を持つ4人組で、2000年10月に解散。
わずか1年半の活動期間ながら、ファンの間では今でも“レジェンド”として愛されている。そこで、芸能界を引退したRuRuを除いた3人に、現在の活動を聞いた。
「再結成した、と言いにくい」
小湊「基本的にはのんびりしたいのですが、歌のお仕事はずっと続けています。民謡を教えたり、ソロでライブをすることも。コーラスのお仕事に呼んでいただくこともあって、最近は山内惠介さんのシングルに参加しました」
稲葉「私は、大阪パフォーマンスドール時代のメンバーとユニットを組んでライブ活動をしたり、お声をかけていただいたら舞台でお芝居をしたりしています」
信田「私は、0歳児から社会人まで、幅広い年代に体操を教えています。たまに幼稚園くらいの生徒の親御さんから、こっそり“ASAYAN世代です”と声をかけられて。その影響で子どもたちも当時の映像を見ているらしく“これが先生!?”って驚かせちゃっているかも(笑)。“金髪でゴメンね”って感じです(笑)」
太陽とシスコムーンは、今年でデビュー25周年を迎える。5月からは記念ツアーも始まるというが“再結成をした”ということ?
稲葉「そこが難しいところで」
小湊「20周年くらいまでは、周年のタイミングで再結成していました。でも、自分たちで“いろいろやってみたい”という思いが積もって、信田が50歳になるときにイベントをやってから“次は何を祝おうか?”と、クリスマスイベントをして……。小さなイベントを続けてきちゃっているので“いつ、再結成をした”とかが言いにくくて」
稲葉「再結成、継続中みたいな(笑)」
小湊「“解散しているんですよね?”って聞かれたら“はい”って答えるんですけど、再結成は“しっぱなし”って感じです(笑)。当時の事務所に許可はいただいていますが、所属や契約はしていないので、イベントの準備などは基本的に自分たちでやっています」
信田「いつも、会場の確保や演出をコミ(小湊)が中心に頑張ってくれて、私は言われたことをとにかく頑張る担当(笑)。あっちゅ(稲葉)は、リハーサルのスタジオの調整と、うちのファッションリーダーとして衣装とかも担当してくれています」
稲葉「あと収支の管理もしています(笑)。実は私、2009年から8年ほど、当時の事務所の裏方として働いていたんです。そのときに、イベントをするために必要なことも学んだし、ExcelやPhotoshopも覚えたし、その経験がいきていると思います」
つんく♂との関係性
つんく♂とは今も連絡を取り合っており、
小湊「今回のツアータイトルは、つんく♂さんがつけてくれました。タイトルを考えているうちに迷走しちゃって、相談したら“もっとシンプルにわかりやすい感じがええねん”と。今でも悩んだら、つんく♂さんに連絡します。ただ、歌について聞くのはちょっと怖くて……(笑)」
信田「今度聞いておいてよ!」
小湊「前に聞いたときは“16ビートが足らんねん。遠慮して8ビートになってるのが気になるわ”と言われました」
稲葉「やっぱりリズムやな~」
信田「当時、つんく♂さんがレコーディングのブースに一緒に入って、真横でリズムとってくれたけど、あれって、ちょっと焦らない? 私、音楽未経験で“小節とカウントって違うの?”みたいなレベルだったので、よくわかんなくなっちゃって」
稲葉「本当にすぐ真横にいるから緊張した」
信田「でも、いま思えば近くにいてくれたことで、すごく安心したよね」
小湊「雑音が入っちゃったりするから、普通のレコーディングでは絶対ありえないこと。あのとき以来、ブースにほかの人が入っていたことはありません(笑)」
そうして作られた楽曲は、かなり“大人”な世界観。表現には苦労したという。
稲葉「当時、ハロー!プロジェクトのなかでは年上でしたが、それでもまだ20代半ば。なので、頑張って表現していた部分もあったと思います。でも、そうは見せないようにしたかった。一生懸命やっている感じじゃなくて“余裕でやってます”みたいな」
信田「心の中では必死だけどね(笑)」
小湊「今になって当時の振りをビデオで見たら全然カッコよくなくて(笑)」
稲葉「そうそう!」
信田「“疲れちゃったのかな?”みたいな踊り方なんだよね」
「目標は“辞めない”」
小湊「カッコいい抜き方がわかってなくて、頑張って抜いてたから……」
稲葉「ヤル気あるのかな、みたいな感じ(笑)」
小湊「でも、ちょっと透かしたような、余裕のある大人を表現しろって言われていると思ったから、自分たちなりに一生懸命だったんだよね」
世界観だけでなく、歌詞も情熱的だった。
小湊「“歌詞を理解しているか”みたいなことって、言われなかった気がしない?」
信田「ないない。言われたのは、曲のニュアンスとかトータルで“魅せる”という部分だった。ひとりひとりが歌詞の意味を読みこんで歌ったら、ハマらなくなる(笑)」
小湊「例えば、『ガタメキラ』の歌詞に《来週の女より強いめで抱きしめて》ってあるけど“来週の女”について1回も考えたことない(笑)。だから、求められることに応える努力はしていたけど、歌詞に出てくる女性の役を演じた記憶はなくて。後から振り返って歌詞をよく読むと“こんな歌なの!?”みたいな」
信田「それくらいがよかったんだろうね」
稲葉「歌詞を理解しようとしてたら、妙に色気を出そうとして、無駄にセクシーに歌ってみたり(笑)」
信田「変な方向に行っていたと思います(笑)」
今後の展望も聞いてみると……。
小湊「25周年ツアーが終わったら、バンドセットでライブをやりたいです。それをきっかけに、新しい曲も増やして定期的にライブをやれるようにしたい。なので、目標は“辞めない”ですかね(笑)」
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