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大谷選手の結婚が統計的に「ナチュラル」な理由 29歳という結婚年齢は「早い」わけではない

東洋経済オンライン / 2024年3月23日 11時10分

韓国到着時のドジャース・大谷翔平選手(写真:Yonhap News Agency/共同通信イメージズ)

大谷翔平さんの結婚発表で日米のファンやマスコミが大いに盛り上がっています。彼ほどのスーパースターの結婚は「天上人の結婚」と誰の目にも映るでしょう。

【グラフでわかる】男性の結婚で多い年齢層は?

ただ、人口動態のデータを分析している筆者から見ると、彼の結婚はびっくりするほどの「ナチュラル婚」となっています。一体、どういう意味でしょうか。今回は彼の統計的に見た「ナチュラル婚」ぶりを解説してみたいと思います。

初婚同士結婚・男性29歳婚の意味

大谷さんの29歳という結婚年齢を知って、皆さんはどう思ったでしょうか?「平均よりちょっと早いな」「20代での結婚って早くない?」といった感じでしょうか。

以下のグラフを見てみましょう。

2022年に初婚同士での結婚を果たした男性のうち、実に半数以上の56%の男性が大谷さんと同じく29歳までの男性です。男性といえどもグラフからわかるように、30代後半からの婚活は厳しいものとなり、40代以上の男性の初婚同士の結婚ともなると、全体の8%に過ぎません。

また、30代後半以降の男性は全体の20%を占めますが、「じゃあ5人に1人は30代後半以降の年齢で結婚できるんだ」と読むべきではなく、そのような確率で結婚した男性は「そもそも婚活が不要で女性から寄ってくるスペックの方」である可能性が高い男性たちともいえるでしょう。

2022年において初婚男性の婚姻届の提出が最も多かったのは27歳で、26歳、28歳と続きます。この順番に「思っていたより若い!」と驚く方は多いかもしれませんが、男性の婚姻届の提出が多い年齢のゾーンは女性とまったく同じです。

さらに男性の初婚年齢はコロナ禍以降、低下傾向(早婚化傾向)にあります。2000年代以降、28歳が最多提出年齢の年もありましたし、ここ10年ほどは27歳が最多提出年齢の年ではあっても、27歳、28歳、26歳の順番となっていました。しかし2021年からは27歳、26歳、28歳の順となっています。

男性の平均初婚年齢が31歳の意味

男性の平均初婚年齢が31歳というのは高齢者の結婚で平均値が大きく引きあがっているだけで、最多年齢の27歳は20年前と変わらないのが実態です。「高齢者の結婚の発生」による平均初婚年齢の上昇を「晩婚化=適齢期年齢の上昇」と捉えて、イメージだけで「男性の結婚は遅くても大丈夫」と思い込んでいる方が多いと結婚支援の現場の方からは伺いますが、そうであるならば、この勘違いこそが日本の未婚化の大きな原因のひとつとなっているようにも思います。

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