「箕輪厚介の元付き人」が営むラーメン店の実態 倒産危機にダルも来店!憎めない人柄で人気店に
東洋経済オンライン / 2024年3月28日 12時30分
ここで再び声をかけたのが箕輪さんだった。
「怪我をしていても湯切りぐらいはできるだろう。もう一度ラーメン屋をやらないか?」
箕輪さんの、2度目の提案を受け、丸山さんは人生をかけてラーメン屋をやろうと決意。ここから「箕輪家」のプロジェクトがスタートする。
コンセプトや世界観は箕輪さんが作るが、ラーメン作りは一から学んだ。
業務用スープを使って作った試作品を「下北線路街 空き地」のイベントで提供したところ、そこにたまたま食べに来たのが、東京・高田馬場にある博多ラーメンの人気店「博多ラーメン でぶちゃん」の店主・甲斐康太さんだった。
筆者の連載でも以前取り上げ、大きな反響を呼んだ、名物店主である。
関連記事:わずか2年で「6割値上げ」名物ラーメン店主の激白
甲斐さんにラーメンを褒められ、「よかったら教えるよ」と声をかけてもらい、丸山さんは「でぶちゃん」で修業することになる。
復活プロジェクトのなか、修行を開始
「でぶちゃん」では以前、高田馬場にあった家系ラーメンの名店「千代作」を復活させようというプロジェクトが走っており、ちょうどこのタイミングで丸山さんは修業することができた。
名店「千代作」のラーメンの作り方を直接学ぶことができ、充実した修業生活を送ることができたのだ。
順調な丸山さんだったが、2022年8月に会社を立ち上げていたこともあって、早くお店をオープンしなければならなかった。まだ道半ばであったが修業を3カ月で終え、2022年11月に「箕輪家」を中野にオープンすることになった。
「昼はサラリーマンが多く、夜は飲み屋で、中野は昼夜しっかりお客さんを呼べる素晴らしい場所です。箕輪さんと立ち上げたお店ということもあり、オープンからかなり好調でしたが、オープン景気は終わり、だんだんと客足が遠のいていきました。
ラーメンのクオリティにおいても失敗の繰り返しで、日々勉強しながらお店を続けていたという感じでした」(丸山さん)
「もう少し計画的に会社を作っていればよかったのでは?」と思う人もいそうだが、良く言えば「行動力がある」、悪く言えば「やってから考えよう」、それが丸山さんなのだ。
翌年3月には、カンボジアでのバイク事故で残っていた後遺症の手術でお店が営業できなくなった。いよいよ売上が危なくなり、箕輪さんも見ていられなくなってXで呼びかけた。
箕輪さんでも救えなさそうな倒産の危機のなか…
倒産寸前になっている「箕輪家」をなんとかしようと、箕輪さんは自ら店に立ち、スナック営業するなどして売り上げを支え続けた。そんな書き込みを見て箕輪さんに連絡をしたのは意外な人物だった。
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