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春の旅行に最適「美しい街並みを堪能できる国」3選 フランス・オランダ、そしてランタンのあの国

東洋経済オンライン / 2024年4月8日 19時0分

春におすすめの海外旅行先をご紹介(写真:Neirfy/PIXTA)

春先からGWにかけて、海外旅行を計画する人も多い季節です。遠出するなら、濃密な旅にしたい! と考えている人も多いでしょう。新型コロナ流行前とは世界の状況も変わり、旅行のトレンドも変わりました。人気予備校の世界史講師でトラベルクリエイターの佐藤幸夫氏の著書『人生を彩る教養が身につく 旅する世界史』より、春におすすめの海外旅行先を抜粋して紹介していきます。

春のフランスで激動の歴史を体感する

百年戦争で勝利したフランス・ヴァロワ朝は16世紀前半に最盛期を迎え、文化面でもフランス=ルネサンスが開花。一方、約60年に及ぶハプスブルク家とのイタリア戦争では敗北。フランスはその後、ユグノー戦争という内戦を経験し、ブルボン朝による絶対王政へ向かいます。写真に収めると美しいお城や遺跡も多いフランスは、3~5月の穏やかな季節に行くのがおすすめです。絶対王政からフランス革命までの歴史を振り返り、歴史を感じる観光地を見てみましょう。

①絶対王政の完成

スイスにおける宗教改革の影響で、カトリックの多いフランスにもカルヴァン派(ユグノー)が増え、この新旧両派の対立から約30年にわたるユグノー戦争が勃発します。最終的にはヴァロワ王家も巻き込んだ大内乱の末に王家が断絶、ユグノー諸侯であったナヴァル王アンリがアンリ4世として即位し、ブルボン朝(1589~1792、1814〜1830)を創設しました。彼は多数派のカトリックに配慮して、自らはカトリックに改宗、ナントの王令を発布し、ユグノーを認めることでこの内戦を平定。その後は、ルイ13世・ルイ14世と続き、絶対王政を完成させることになりました。

のちに「太陽王」と呼ばれたルイ14世は、蔵相にコルベールを登用し、貿易に力を入れる重商主義政策をとり、東・西インド会社による植民地経営を推し進めます。さらに、多くの侵略戦争や植民地戦争を繰り広げ、イギリスに敗北し、多くの植民地を失いました。一方、熱心なカトリックであったため、ナントの王令を廃止し、商工業者の多いユグノーの大量亡命を生み出してしまいます。このことは産業の停滞による経済的衰退を引き起こしました。さらに、オーストリア継承戦争やアメリカ独立戦争などで戦費がかさんで王室は財政難となり、フランス革命の一因となったのです。

この時代の空気を感じるスポットとして、ロワール渓谷の古城たちを観光しに行くのはいかがでしょうか?

狩猟小屋として造られた荘厳なシャンボール城、レオナルド・ダ・ヴィンチが招かれ隣の教会に彼の墓があるアンボワーズ城、ジャンヌ=ダルクが初めてシャルル王太子(のちのシャルル7世)に謁見したシノン城、ユグノー戦争時代に摂政として実権を握ったカトリーヌと関係の深い最も美しい(と私は思う)シュノンソー城があります。パリから日帰りで行けるので、パリ観光のついでに足をのばすのがオススメ。

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