仕事を思い通りに進める人が意識している思考法 他者について考え抜くことが成果につながる
東洋経済オンライン / 2024年4月11日 18時0分
「言葉にせずとも相手の考えていることはわかっている」──そう思っていても、実際には相手のことを100%理解するのは至難の業。「わかったつもり」になっていると、いつか足元をすくわれるかもしれません。本稿では、ソフトバンクでマーケターとして活躍し、新著『仕事は1枚の表にまとめなさい。』を上梓した池田昌人氏が、過去に「わかったつもり」を改めることになった出来事を紹介します。
実は予想以上にわかっていない、仕事相手のこと
自分の思い通りに仕事を進めるために期待値と並んで重要なのが、「相手を知る」ということです。ここでいう相手とは、上司はもちろん、同僚やチームメンバー、取引先など、仕事で関わる様々な人のことです。
あなたは周囲の人のことをどれだけ知っていますか? 実は多くの人が、仕事で関わる相手のことを「ほとんど知らない」ままなのではないでしょうか。
私は、企業や自治体でまる1日の研修をさせていただく際には、いつも「1時間」をかけて自己紹介をしています。仕事に関することだけでなく、子どもの頃から学生時代の話、趣味の遍歴など、「私」というものを包み隠さずお話ししています。
ところが、散々私の情報をお伝えした後でも、「あなたが仮に私の部下だとして、5W1Hのうち、私が一番気にするポイントはどれだと思いますか?」と聞いても、誰もピンときません。
どれだけ自分のことを語っても、何を考え、何を重視して、どう判断するかはほとんど伝わらない。1時間という長時間の自己紹介は、「人というのは、これほどわかり合えないものなのだ」ということを理解してもらうための時間だったのです。
期待値を考える上では、相手がどんな人なのかを知ることが不可欠です。それなのに、どんなに相手の情報を得たとしても、どんな人かを完全に理解することはできない。
相手のことをわかったつもりになっていると、足元をすくわれる。これは、仕事をする上で絶対に忘れてはいけない前提です。そのことを私が痛感した出来事がありました。
認識を改めるきっかけになった「新料金プランの提案」
東日本大震災の復興支援の一環で、ソフトバンクが行った取り組みの1つに「チャリティホワイト」というオプションプランがあります。月額利用料にプラス10円の寄付をいただき、ソフトバンクも10円を加えた計20円を被災地の子どもに毎月寄付する、というものです。
もちろんソフトバンクでは、震災直後から、通信サービスや店舗などの復旧、募金窓口の設置、携帯電話の貸し出しなどへの対応を行っていました。しかし、必要な復興支援は、発災直後の短期的なものだけではありません。
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
2024年度「ハタチ基金 」助成先12団体を決定!東日本大震災で被災した地域の子どもたちを ともに 継続的に支えられる社会に
PR TIMES / 2024年4月19日 12時45分
-
【令和6年愛媛・高知での震災への緊急支援】指導料無償で防災・災害対策の指導・相談・講演などを支援の輸送経路などを圧迫しないようオンライン対応でご提供します【日本マネジメント総合研究所合同会社】
PR TIMES / 2024年4月18日 10時45分
-
能登半島地震で“富山の段ボール会社”が2000万円を寄付...義援金ムーブメントの舞台裏
PHPオンライン衆知 / 2024年4月15日 11時50分
-
「ツッコミどころのない完璧な企画書」を作ってはいけない…頭のいい人がやっている「たたかれ台」の作り方
プレジデントオンライン / 2024年4月6日 11時15分
-
仕事できる人が知る「数字の使い方」真似したい3選 元ソフトバンクのマーケターが孫正義から学んだこと
東洋経済オンライン / 2024年4月4日 15時0分
ランキング
-
1円上昇、一時151円台 3週間ぶり円高水準、介入警戒も
共同通信 / 2024年5月3日 22時28分
-
2黒田東彦・日銀前総裁「円安は一時的」…NYの講演で見解、マイナス金利解除・利上げは「当然のこと」
読売新聞 / 2024年5月3日 17時45分
-
3いなば食品、大炎上も「ほぼ沈黙」の戦略的な是非 「沈黙は金」黙って耐える…のはもう通用しない
東洋経済オンライン / 2024年5月3日 19時30分
-
4過度な動き「ならす必要も」=円安、介入コメントせず―鈴木財務相
時事通信 / 2024年5月3日 23時51分
-
5インフレ・金利上昇、マンション購入は急ぐべき? 長期では、マンション所有は3つのリスクの塊
東洋経済オンライン / 2024年5月3日 11時10分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください