仕事できる人が知る「数字の使い方」真似したい3選 元ソフトバンクのマーケターが孫正義から学んだこと
東洋経済オンライン / 2024年4月4日 15時0分
事業を進めるうえで、多くの人がビジネスパーソンが日々向き合っている「数字」と「根拠」。自分のアイデアを実現させるためには必須のアイテムだと言っても過言ではありませんが、ソフトバンクでマーケティングに携わっていた池田昌人氏は「3つの注意点がある」と話します。数字と根拠の注意点とは、どのようなものなのでしょうか?
※本稿は池田氏の新著『仕事は1枚の表にまとめなさい。』より、一部抜粋・再構成のうえお届けします。
ビジネス成功に欠かせない「数字」と「根拠」
「数値でものを把握しないものは必ず衰退する。リサーチをしてニーズを明確にしろ!」これは、2006年、私がソフトバンクの創業者である孫正義さん(以下、孫さん)と初めて会ったときに言われた言葉です。
このとき私は、孫さんからされた質問に対して、数字の根拠はなかったものの「現場の肌感覚では……」と説明し始めたところ、「お前の個人の感覚なんてどうもいい!」と言われた上で、冒頭のような指摘を受けたのです。
数字や根拠はビジネスの上で非常に重要です。そこでここでは、その重要な中でも、特に、ソフトバンクでマーケティングに携わっていた私の視点から、数字や根拠を扱う場合の3つの注意点について、お話ししたいと思います。
①数字は「意味」までしっかり捉える
数値というものは、読み方によって意味が大きく変わってきます。例えば、商品の満足度を測るアンケートの場合、「95%が満足している」という結果が提示されたら、高い評価を得ていると考えがちです。
でも、これをもとに、「95%が満足しているという高い評価を得ています」と説明してしまえば、とたんにそれは「間違い」になります。なぜかというと、「95%」という数字が本当に高いのかどうかは、この時点ではわからないからです。
「95%」という数字の意味は、他の商品の満足度の平均との比較や、この商品の評価の経年比較をしないと、わかりません。例えば平均が98%で今回が95%であれば、これは満足度が下がったという評価になります。あるいは、他に満足度が90%の商品、100%の商品があった場合には、今回の商品はまあまあの評価です。
決して高い評価とはいえません。仮に「95%が満足」という数字を得たとしても、その数字の意味を正しく追究して初めて、数字は使えるようになるのです。
日本人の特性を加味したアンケートのとり方
②とり方次第で出る数字は変わってしまう
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