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日本中が熱狂「新NISAブームの今」の不都合な真実 後藤達也×田内学「お金と投資」対談【前編】

東洋経済オンライン / 2024年4月18日 6時59分

新NISA導入や株高を受け、投資ブームの様相を見せる日本経済。「お金と投資」の著書がベストセラーとなっている2人はこの流れをどう見るか、語り合ってもらった(撮影:今井康一)

新NISA導入や株高を受け、「お金の本」に注目が集まっている。

そんな中、特に多くの読者の支持を集めているのが、2024年1月に刊行され13万8000部を突破した『転換の時代を生き抜く 投資の教科書』(後藤達也著、日経BP)と、2023年10月に刊行され19万部を突破した『きみのお金は誰のため――ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」』(田内学著、東洋経済新報社)だ。

今回、東洋経済オンラインでは著者の後藤達也氏、田内学氏の対談を企画。投資、経済、金融教育など、「お金のこと」について幅広く語り合ってもらった。

※本記事は東洋経済オンラインと日経BPの共同企画の前編です。記事末のリンクから、中編は東洋経済オンラインで、後編は日経BOOKPLUSでお読みいただけます。

田内学(以下、田内):後藤さんは最近『転換の時代を生き抜く 投資の教科書』という本を発表されました。僕も昨年『きみのお金は誰のため――ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」』という本を出しました。最近、お金や投資の本がすごく増えているように感じています。

【田内学×後藤達也対談を動画で見る】新興国化する日本…プロの「新NISA」観

後藤達也(以下、後藤):今年から新NISAも始まりましたし、日経平均株価も史上最高値を突破したりと、一種のブームのようなものが起きているように感じています。

田内:ただ、今、本屋さんの棚にあふれている本の中には、「このタイミングで、投資しなきゃまずい」と煽っている本が多いと感じています。ちょっとした違和感というか、危機感みたいものを覚えています。

こういう煽りに乗って投資を始めると、中にはうまくいく人もいるかもしれないけれど、煽られて始めた結果、損をしてしまう人も多数出てしまいそうです。「危ないな」と感じてしまうのです。

後藤:私も煽りには賛同できないし、リスクがあることもしっかり伝えるべきだとは考えています。

ただ、日本ではこれまで、投資にしても資産形成にしても、あまりに関心が抱かれてこなかったように思います。

後藤氏「”ボーっとしてるとやばい”という切迫感が」

後藤:今は株高だし、新NISAも始まりました。またGAFAやNVIDIAなど、イメージの湧きやすいすごい企業が存在感を増していたり、円安が進んでインフレにもなっているので、「ボーっとしてると、やばい」という切迫感が高まりつつあるように思います。その結果、投資や資産形成を意識しようという人が、過去数十年の中で圧倒的に多くなったというか、増えるいろんな条件が揃ってきているのだと思います。

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