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仕事できない「勉強熱心な人」が驚くほど多い理由 「丸暗記」ばかりの"フレームワーク信者"は不要

東洋経済オンライン / 2024年5月16日 9時0分

もし私が「ビジネスパーソンが仕事で使うフレームワークは全部で100個あります」と言ったら、彼らは平気な顔をしてその100個を覚えようとすることになります。Aという場面ではXを使う。Bという場面ではYを使う。Cという場面ではZを……というように、とにかく正解を出したいのでしょう。しかしこれではキリがありません。

ビジネスの世界はあっという間に変わります。今は100個のフレームワークを覚えればよくても、すぐに200個必要になったり、あるいはせっかく覚えたフレームワークがすぐに使えないものになったりします。いますぐ役立つものは、すぐに役立たなくなりうるのです。

私の提唱する「数学的」とは公式に当てはめて正解を導くことを指しません。自ら公式のようなものを見いだすように仕事をすることです。

そういう意味で、先ほどの参加者たちの質問する内容はまったく数学的ではありません。成果を出し続ける人とは真逆の思想を持ってしまっていることに気づいてもらう必要があります。

②みんなと同じ答えしか出せない人間になるから

もうひとつの問題点は、フレームワークを強く欲し、その効果を信じすぎていると同じ答えしか出せない人間になるということです。

繰り返しですが、フレームワークは数学の公式と同じです。公式に当てはめれば答えは出せます。しかしそれは(当たり前ですが)誰がやっても同じ答えになります。学生時代ではそれで「◯(マル)」がもらえたとしても、ビジネスの世界ではあまり意味がありません。

たとえばあなたの職場に、誰もが思いつくような当たり前の提案をする人物がいたとします。あなたはその人物を「つまらない」と思うのではないでしょうか。

ビジネスではお行儀のよい答えよりも、斬新な発想や答えが求められる場面が多々あります。そしてそんなスキルを持っている人物のほうが重宝されるもの。AI時代において、模範解答やみんなと同じ答えしか出せない人はもう要らないのです。

フレームワークではなく「動作」を覚える

ではどうすればいいのか。私の答えは、動作を身体が覚えることです。

ロジックツリーやSWOT分析といった名称は知らなくて結構です。ただ、結果的にそれらと似たようなものが描けるような動作は必要です。完成された数学の公式を欲するのではなく、自ら公式を創作したり、独創的な答えを作るための身体の動かし方です。具体的なものをいくつかご紹介します。

「わける」

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