「積立投資」が初心者にはやっぱり"最強"なワケ 積立運用のメリットと注意するべきポイント
東洋経済オンライン / 2024年7月27日 10時0分
株式市場は調整局面に入った可能性も指摘されるが、今後の見通しが読みにくい環境が続いている。こうした状況では、なかなか投資をスタートさせる勇気は出てこないかもしれない。とりわけ、投資初心者にとっては難しいタイミングと言っていい。
かといって、放置して投資をしないリスクも囁かれている。株式市場や金価格は、今後もどんどん上がっていく可能性も消えてはいない。そこで注目したいのが「積立投資」だ。毎月コツコツとさまざまな金融商品に投資していくことで、価格変動のリスクを減らし、10年、20年と続けていくことで最終的に大きな投資成果を上げられる、そんな運用方法だ。
最近では、値動きの激しい金融商品に対しては毎日とか、毎週といった積立運用も可能になっている。今年から始まった「新NISA」は投資枠が大幅に拡大されたことで、アメリカの代表的な平均株価指数である「S&P500」や世界中の株式市場の平均株価指数に連動する「オールカントリー」といった投資信託の積立投資を始めた人が多い。以前よりは、身近な存在になった積立投資だが、改めてその魅力について考えてみよう。
「ドルコスト平均法」で投資リスクを最小限に抑える?
そもそも積立投資とは、ある特定の金融商品を毎月など一定の期間ごとに一定額もしくは一定量ずつ投資していく投資法の一種だが、大きな欠点は投資の成果が出るのに時間がかかってしまうことだ。すでに60代、70代の高齢者にとっては、なかなか積立投資に踏み切る勇気はないのかもしれない。
その反面で、20代、30代にとっては時間的な余裕があるために積立投資に向いている。たとえば、株式や金、あるいはビットコインのような暗号通貨にコツコツ積立運用することで、リスクを最小限に抑えることができる。いわゆる「ドルコスト平均法」と呼ばれる運用法だが、投資の価格変動リスクを抑える効果的な方法だ。詳細は省くが、市場価格が高いときは少なく買い、安いときは多く購入できるという特性を生かして、総じて安く購入できる投資法だ。
では、具体的にどんな金融商品を積み立てていけばいいのか。どんな金融商品でも積み立てさえすれば儲かる、というわけではない。たとえば、株式市場でも固有銘柄にターゲットを絞って、その企業の株式を積み立てていく「るいとう(株式累積投資)」といった投資法があるが、株価は、企業のファンダメンタルズや投資家の人気を表しているものであり、株価が極端に低い銘柄に長期投資しても儲かる可能性は低いかもしれない。将来性のある企業の株に投資していくのがベターだ。
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