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ついに「株価の大暴落」が始まったのだろうか 相場はすでに「大きな転換点」を迎えている

東洋経済オンライン / 2024年7月27日 9時30分

日経平均株価は4万2000円台の最高値をつけた後、急落。いよいよ株価の大暴落が始まったのだろうか(写真は2008年、ブルームバーグ)

ついに株価の大暴落が始まったのか? わからない。

相場の大転換点が来ているのか? 間違いない。

この2つの問いは、決定的に違う。なぜなら、バブルであることは判断できても、バブルが厳密にいつ崩壊し始めるかはわからないからだ。

だから、大暴落が始まった正確な時点(ポイント)は事後的にしか判断できないが、大局的には、バブルの上昇局面か、高原状態か、暴落局面か、次のバブルまでの停滞局面か、これらの4局面のいつに当たるかは判断できるからだ。

相場の大転換点が来ているのは99.9%間違いない

確かに、判断できるといっても、それは100%客観的な事実として確定はできない。しかし、世の中のすべての事象は確定できないものなのだ。

哲学者カール・ポパー(1902〜1994)の言葉を借りるまでもなく、科学的理論とはすべて仮説にすぎないのであり、バブルであるかどうかの判断も永久に確定はできない(1929年の大暴落も、2008年のリーマンショックも、1万年後から見れば、調整局面にすぎないかもしれない)。

だから、あくまで判断にすぎないのだが、相場の大転換点が来ていることは、まともに金融市場を観察している99%の人にとっては間違いのない事実と思えることであり、私の個人的な判断としても99.9%間違いないと主張できる。

一方、大暴落の開始であり、今後、反転して現在の水準を超えてくるかどうかは、誠実に自分の判断を言葉にする人にとってはわからないとしか言えないし、私もなんとも言えないと言うしかない。

しかし、そうだとしても、これは調整局面であり買い場であるということは99.9%ない。もし、そういうアドバイスをする人や証券会社があれば、今後、一生、彼らを信用しないほうがいい。

なぜなら、ここから反転するとしても、日経平均株価で言えば4万5000円になる可能性は極めて小さいが、3万2000円になる可能性はそれなりにあるからだ。明らかに下落するリスクの大きさのほうが上回っている。反転と継続下落の可能性が五分五分であったとしても、「買い場である」という判断は99.9%できない局面だ。

多くの人が「下落の確率が高い」と思っている3つの理由

そして、より重要なことに、反転と下落が五分五分ではなく、多くの人が下落の確率のほうが高いと思っている。理由は以下の3つだ。

第1に、下落の原因が米国株の大幅下落によるものだからだ。その下落は、ダウ30種平均株価では直近6営業日のうち4日間、ナスダック総合指数は7営業日のうち6日間も下がっているからだ(現地時間7月25日現在)。下落幅も比較的大きく、24日の下落はナスダックで3.6%にもなった。

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