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「何者かになりたい」8浪分悩んだ彼の"その後" 高校を中退しオーストラリアへと渡ったが…

東洋経済オンライン / 2024年8月11日 8時40分

「効率を無視して、ひたすら量をこなす」スタンスで追い込みをかけた今福さんは、センター試験3科目で、8割後半を記録します。この結果を受けた彼は、早稲田の法学部・教育学部に加えて、慶応・上智・青山学院の法学部に出願します。

「最後の模試までずっと早稲田はE判定でした。ここまでやってきたのだから、どこかには絶対受かると思えるくらいには勉強したつもりです。正直早稲田は厳しいと思っていたのですが、1回しか受験しないと決めていたのと、受けないと後悔すると思って出願しました」

蓋を開けてみれば、早稲田と慶応の法学部には落ちてしまったものの、早稲田の教育学部・上智・青山学院に合格。紆余曲折を経て3浪で彼は、夢にまで見た早稲田大学への合格を果たしたのです。

無事、21歳で早稲田大学への合格を果たした今福さん。彼に頑張れた理由について聞くと、「毎日の努力を積み重ねられなかった留学の失敗を反省して、日々コツコツと勉強することを大切にしようと思ったから」と答えてくれました。

「(教育学部に受かって)ほっとしましたね。周囲の反応も180度変わって、『すげぇな、よく受かったな』と言ってもらえました。僕がオーストラリアから帰国せざるをえなかったのは、計画を立てて継続的な努力ができなかったためでした。当時は落ち込みましたが、その失敗を受けて勉強を頑張っているうちに、机に座ることが苦痛ではなくなったことがよかったと思います」

変わりたくてプロボクサーデビュー

しかし、今に至るまでの今福さんの人生は、大学受験の浪人を終えてからも紆余曲折がありました。

彼は大学の留年が確定してから、在学中に2年間トレーニングを積んでプロボクサーになったのです。

「早稲田に入ったら何かが変わると思っていたのに、変わらない現実がありました。周囲の子たちはみんな大学生活を楽しんでいるのに、なんで自分ははっちゃけられないのだろうとこじらせてしまい、継続的に学校に行くことができなくなりました。

1年生では4単位、2年生では7単位しか取れませんでしたね。なんとか3年生からは学校に行き始めて、就活も始めたのですが、ESで聞かれる『あなたが頑張ったことは?』という問いに何も書けなくて、自分は大学で何もやらなかったと思ったんです」

そこで、『何かでプロフェッショナルになったら自分を誇れるのではないか?』と思って5年生からプロボクサーを目指し、プロテストを受け続けて2年後にプロボクサーになり、後楽園ホールでプロデビューした今福さん。

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