1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

スポーツバイクのセミオートマ化が進む真意 ヤマハ「MT-09」へ新機構「Y-AMT」搭載を発表

東洋経済オンライン / 2024年8月14日 10時0分

新型のMT-09 Y-AMTは、このMT-09のトランスミッションに、Y-AMTを追加した仕様だ。ヤマハによれば、Y-AMTは、ベースとなるMT車の変速機構に大きな変更を加える必要がなく、しかもユニット重量は約2.8kg。軽量かつスリム・コンパクトな設計を実現することで、ベース車両本来のスタイリングやハンドリングへの影響を最小限に抑えることが可能だという。

実際に公開されたMT-09 Y-AMTのスタイル写真を見る限り、ほぼMT-09と変わらないといえる。MT車のスタンダードモデルと比較すると、パッと見はクラッチレバーとシフトペダルの装備がない程度。また、エンジンの一部には、追加されたY-AMTのユニットが見えるものの、それ以外はスタンダードのMT-09そのままだ。

Y-AMTの効果

Y-AMTを搭載することによるメリットは、ヤマハによれば、クラッチやシフト操作が不要なことで、「(MT車と比べ)より意のままにバイクを操れる楽しさを味わえる」ことだという。

とくにMTモードでは、MT車と同等以上にスムーズかつ素早いギアチェンジが可能。また、シフト操作は、アクセルを開けたまま行うこともできるため、エンジン性能を最大限に生かした爽快な加速が得られるという。

加えて、変速ショックが少ないことで、コーナリング中の安定感も向上。さらに、シフトペダル操作が不要なため、下半身でのホールド感、ライディングポジションの自由度などを向上させることにも貢献するという。

一方、ATモードでは、ライダーが行うのはアクセルとブレーキの操作だけとなる。そのため、例えば、ツーリング先でのんびりと走り、まわりの景色を味わうことも可能。また、市街地などでは、頻繁なギアチェンジが不要なため、ロングツーリングなどでのライダーの負担を大幅に軽減するという。

つまり、Y-AMTは、MTモードでよりスポーティかつスムーズな走りを体感できるだけでなく、ATモードで快適な走りも味わえる機構だといえる。ユーザーは、デイリーユースやツーリング、スポーツライディングまで、幅広いシーンにマッチする多様な走りを、1台のバイクで楽しめるということだ。なお、運転するのに必要な免許は、ベース車のMT-09が大型二輪免許なのに対し、MT-09 Y-AMTでは、AT限定の大型二輪免許でも可能だ。

ホンダのE-クラッチ、DCTとの違い

以上がY-AMTや搭載モデルの概要だ。前述のとおり、同様の機構では、ホンダが2024年6月に発売した650cc・4気筒の新型「CBR650R」と「CB650R」に搭載するホンダE-クラッチがある。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください