スポーツバイクのセミオートマ化が進む真意 ヤマハ「MT-09」へ新機構「Y-AMT」搭載を発表
東洋経済オンライン / 2024年8月14日 10時0分
だが、こうした動向は、市場からのニーズの高まりなども影響しているのだろうか。この点について、ヤマハへ質問してみた。それによれば、ヤマハでは、2006年発売の大型ツアラーモデル「FJR1300AS(現在は生産終了)」に、「YCC-S」という自動化MTシステムを採用。これは、クラッチレバーがなく、変速操作は左足のシフトペダル、または左ハンドルスイッチにあるハンドシフトレバーで行う機構で、Y-AMTの前身といえる機構だ。
ヤマハでは、それ以来、長年にわたり電子制御シフトの開発を進めており、今回Y-AMTを発表。つまり、他メーカーからも同様のシステムが近いタイミングで出てきたのは、「たまたま」なのだという。ただし、発売前の市場調査などでは、「ホンダのDCT搭載車は参考にした」という。前述のとおり、2016年からCRF1100Lアフリカツインへ搭載し、現在は搭載車種も増えているDCTは、ヤマハの調査でも「欧州や日本などの市場に浸透してきている」ことがわかったという。そして、そうした市場の動向も、Y-AMT搭載車をリリースする後押しとなったようだ。
今後の展開について
MT-09 Y-AMTの国内発売時期は、2024年7月26日現在、未発表だ。ベースとなるMT-09と同様のグローバルモデルであるため、欧州など海外で先に発売されるか、ほぼ同時期の発売になるかもしれない。
また、価格についても、ヤマハは「まだ公表はできない」という。ただし、「(ベース車から)大幅な価格アップにはならない」はずだという。ちなみに、MT仕様のMT-09は、国内販売価格(税込み)がスタンダード車で125万4000円、上級グレードのSPで144万1000円だ。MT-09 Y-AMTは、これらに近い価格帯になることが予想される。
今後、スポーツバイクなどの市場で拡大が予想され、各メーカー間のシェア争いも激化しそうなのが、セミオートマ仕様車。MT-09 Y-AMTをはじめとするこうしたモデルたちが、これから我々バイク好きに、どのようなライディング体験を提供してくれるのか楽しみだ。
平塚 直樹:ライター&エディター
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
レプリカ世代なら自動変速よりこっちかも!? ホンダ「CBR650R」の“Eクラッチ”がスゴい
&GP / 2025年1月12日 7時0分
-
自動変速から世界一売れたバイクまで!2024年に注目を集めたバイク5台
&GP / 2024年12月31日 19時0分
-
2024年に発表された新型バイク、ホンダ・ヤマハ・スズキ・カワサキの注目車は?
レスポンス / 2024年12月31日 17時0分
-
これでいいんだ! ホンダから登場した世界初のE-Clutchモデル『CB650R』に試乗するよ!〜高梨はづきのきおくきろく。〜
バイクのニュース / 2024年12月28日 12時10分
-
「AT車」の「MTモード」なぜ搭載されている? 使ったことない人も多い!? “手動で変速”したほうが良い意外な場所とは?
くるまのニュース / 2024年12月22日 18時10分
ランキング
-
1高齢者は「体重」が重要…標準を下回ると死亡リスクが急上昇
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月15日 9時26分
-
2芸能人なぜ呼び捨て?「日本語呼び方ルール」の謎 日鉄会長の「バイデン呼び」は実際に失礼なのか
東洋経済オンライン / 2025年1月15日 9時20分
-
3「室内寒暖差がつらい…」その要因と対策が明らかに! - 三菱電機が紹介
マイナビニュース / 2025年1月14日 16時10分
-
4スニーカーのインソールを変えるだけで「靴の機能は劇的にアップ」する。“初心者が買うべき”一足とは
日刊SPA! / 2025年1月15日 15時51分
-
5急増する大手黒字企業リストラのシビアな背景…2024年「早期・希望退職」1万人超え、前年比3倍に
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月15日 9時26分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください