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火星でコケが育てば人類は住めるようになるのか 研究者が語るテラフォーミングの意義と可能性

東洋経済オンライン / 2024年8月23日 19時0分

紫外線による突然変異はよく起こるのですが、地球上では起こらない突然変異が必ずしも悪いものではなく、新しいタイプの変異ならば新しい変化を生み出す可能性がある。うまく考えるといい面もあるかもしれません。そうしたデータを取り、限界や新たに起こっていることを探したい。地球上ではできないので、ISS環境は重要だと思います。

再現性を確かめることが科学的なデータとしては大切

堀口 コケは8割生きていたということですか。

藤田 はい、ただし生きていただけであって、育ってはいないのですよ。また8割というのもまだ1回だけの実験で、これからも実験を繰り返し、再現性を確かめることが科学的なデータとしてはとても大切なことです。胞子の曝露実験は、スイカの種を宇宙空間に曝露して、地球に持って帰ったら発芽しましたというのと一緒です。ロシアを中心としたグループが種を持って行って、死なないというデータを出しています。

堀口 種はすごいですね。

藤田 そうですね。なぜ種がすごいのか、胞子がすごいのかがわかれば、どうやったら育ってO2をつくってくれるのかというところに結び付かないかなと考えています。種がすごいのは皆知っています。それを具体的にどう生かすかです。

堀口 真吾:DigitalBlast 代表取締役CEO

藤田 知道:北海道大学大学院理学研究院教授

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