「東出昌大の再婚」叩きまくる人への強烈な違和感 "失敗した人"はいつまで叩かれ続けるのか
東洋経済オンライン / 2024年8月30日 14時30分
不倫も再婚も「当事者の問題」であり、「当事者がよければいい」という前提があることは今や多くの人びとがわかっていることでしょう。それでも「言いたくなってしまう」、しかも「厳しい言葉をぶつけたくなってしまう」という対象になるかどうかは、やはり「当事者の言動次第」のところがあります。
東出さんはそのとき、感じたことを率直に語るタイプだけに、「一貫性がない」という点で厳しい声を受けやすい感は否めません。3月と5月の再婚や子どもに関する発言はその最たるところですが、特筆すべきは「東出さんが嘘をついたと思っている人はほとんどいない」こと。
東出さんは嘘をつくタイプではなく、そのとき、感じたことを率直に語るタイプとみなしたうえで、「それでもダメ」と批判しているのです。
東出さんのような「一度大きな失敗をした人は、『人間は1日で気持ちが変わるかもしれない生き物』という前提が適用されない」とみなされているのではないでしょうか。
相手が妊娠したことで「再婚して子育てに向き合っていこう」という気持ちに変わったことが認められず、数カ月前の発言を持ち出して「矛盾している」と結論付けるような声が目立ちます。
では東出さんを叩く人びとは「自分の気持ちは数カ月で変わらないか」と尋ねられたら、そうとは言い切れないでしょう。「あくまで『自分はさておき』の前提で叩く」というアンフェアな構図が祝い事に対する過剰な批判につながっています。
もともと日本人は外国人よりも「気持ちが変わることへの否定」だけでなく、「他人に一途や純潔を求める」という傾向が強く、それは令和の今なお変わっていません。
ただ、かつては「自他ともに一途や純潔を求める」でしたが、匿名で自由にコメントできるようになってからは「自分はさておき他人には一途や純潔を求める」というニュアンスが強くなっています。
さらに言えば「一度失敗した有名人には、より一途や純潔を求める」ため、東出さんはこれほど叩かれてしまうのでしょう。
「いつまで叩かれるのか」と言えば、俳優などの表に出る仕事を続ける限り厳しい目で見られ続け、数十年単位でそのリスクを背負っていくのではないでしょうか。
社会の前提を無視して叩く人びと
あやうさを感じさせられるのは、「人間だから気持ちが変わることも間違えることもある」「結婚に限らず一度目はうまくいかない人が多い」という子どもに教えるような社会の前提を無視して叩く人が増えたこと。
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