「もしトラ」より難しい「もしハリ」を予想しよう ハリス大統領候補の政策はまだよくわからない
東洋経済オンライン / 2024年8月31日 9時30分
アメリカ大統領選挙には、こんなことわざがある。
「民主党員は恋に落ちるが、共和党員は行列に並ぶ」
(Democrats fall in love, Republicans fall in line)
2008年選挙では、民主党員は確かに恋に落ちた。キラキラと光り輝くような候補者のバラク・オバマに惚れ込んだのだ。だから選挙ボランティアもしたし、小口の政治献金も惜しまなかった。彼らはロマンチストなのである。
ビル・クリントンやジミー・カーターも似たような感じだった。若い無名な候補者が「一大ムーブメント」になって、あれよあれよという間に大統領になってしまう。そんなストーリーはだいたいが民主党である。
それでは共和党員はどうか。彼らは「親が決めた相手」でも、文句を言わずに投票してくれる。候補者がロナルド・レーガンでもブッシュ親子でも、投票日になれば投票所に行って行列に並ぶ。ときには、「俺、トランプは好きじゃないんだけどなあ……」などと言いつつ、それでも義理堅く投票してくれる。彼らは現実主義者なのである。2大政党の支持者の投票行動には、おおよそそんな違いがある。
2020年の民主党員は「ぜいたくを言わず勝利を優先」
ところが近年の民主党員は、恋をしていなかった。2016年選挙のヒラリー・クリントンは立派な候補者だったし、「女性初の大統領」を目指すという大義もあった。しかし心底から好きだったわけではない。「まあ、相手はトランプだし大丈夫だよね」と油断していたら、信じられないことに負けてしまった。そして彼らにとって、悪夢のトランプ政権が始まった。
2020年選挙では、もうぜいたくは言っていられなかった。衆目の一致するところ、あのトランプを倒せる候補者はジョー・バイデンしかいない。トランプさんに取られたラストベルトの白人票を取り戻すには、それしかなかったのである。パッとしないお爺ちゃんだったけれども、そこは一致団結して勝たせたのである。
しかし、「さすがに2度目はないよなあ」、と思っていたら、2024年選挙はまたも「バイデン対トランプ」だという。ああ、どっちも嫌だ。選挙に行きたくない。気分が盛り上がらないときの民主党は弱い。
逆に共和党側には、熱狂的なトランプ支持者がいる。宗教保守派の応援もあるし、そうでなくても彼らは義理堅い。まして7月13日の「トランプ氏銃撃事件」があってからは、「神に守られた候補者」というカリスマ性も加わった。7月の共和党大会が終わった時点では大差がついていた。
「棚ぼたハリス」への悪評が「ごもっとも」なワケ
この記事に関連するニュース
-
ハリス氏、不愉快な役回りも笑顔 「神聖な義務」毅然と対応
共同通信 / 2025年1月7日 16時16分
-
米連邦議会第119会期始まる、ジョンソン下院議長が再選、トランプ氏勝利を認定(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月7日 11時25分
-
アングル:アルコール発がん警告、トランプ氏とケネディ氏の沈黙の理由
ロイター / 2025年1月6日 18時12分
-
トランプ新政権の日本への意味とは その2「不法移民」という用語の誤り
Japan In-depth / 2025年1月6日 11時0分
-
トランプ新政権の日本への意味とは その1 日本側「識者」の誤認の危険性
Japan In-depth / 2025年1月5日 20時49分
ランキング
-
1「来週会合で利上げ判断」=米新政権政策、賃上げ注視―植田日銀総裁
時事通信 / 2025年1月15日 16時8分
-
21時間半の山越えバスが“タダ”!? 岐阜山間部の2大都市を結ぶ無料シャトルバス運行
乗りものニュース / 2025年1月15日 14時12分
-
3「大株主として激怒」中居正広さんトラブル報道で“物言う株主”がフジテレビ側に第三者委員会の調査求める
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2025年1月15日 18時2分
-
4《三菱UFJ銀行》10億円を奪った元行員・今村由香理(46)の夫は“4.5億円資産家”だった 駐車場収入も「奥さんが徴収に来ていましたよ」
文春オンライン / 2025年1月15日 16時0分
-
5裏切られた気持ちでいっぱいです…月収25万円・65歳サラリーマン、毎年「ねんきん定期便」を必ずチェック、年金月19万円のはずが「初めての年金振込日」に知った衝撃事実に撃沈
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年1月15日 8時15分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください