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英ロータス「イメージ覆す」大変革の意外な中身 伝統的スポーツカーメーカーがSUVを作る意味

東洋経済オンライン / 2024年9月3日 17時0分

ロータスが新しいスポーツカーを発表するたび、日本の方々は評価してくれましたし、2016年や2017年を例にとっても、ロータスの販売のうち25%は日本市場です。

波乱万丈な“チャプマン以後”のロータス

近年のロータス(乗用車部門のロータス・カーズ)の歴史について、簡単に触れておこう。1946年創業のロータスは、いくつかの自動車ブランドと同様、いまにいたるまで、会社としては苦難のある道を歩んできた。

昔の日本車に詳しい人なら、トヨタ自動車が1981年に2代目セリカXX(ダブルエックス)を発表した際、コリン・チャプマンを広告に起用して話題になったことを知っているだろう。

実際、チャプマン率いるロータスは、セリカXXの足まわりのチューニングを手がけていたという。しかし、翌1982年にチャプマンは心臓発作で急逝。

ここから、ロータスの乗用車部門のオーナーシップは転々とする。1986年にはゼネラルモーターズに買収され、数々のGMグループ車のチューニングを担当。中には、いすゞ自動車が当時、手がけていた「ピアッツァ」や「ジェミニ」などにも「ハンドリング・バイ・ロータス」なる仕様が設定された。

1990年には、オーナーシップがブガッティ社に移った。このとき発売されたのがエリーゼだ。同社肝煎りのエンジニアリング技術により、押出成型のアルミニウム材をエポキシ系接着剤でつないだ、超軽量シャシーが話題になった。

1996年に、マレーシアのプロトンが負債とともにロータスを引き受け、2010年にはロータスF1チームも傘下に入れた。2017年に浙江吉利控股集団(ジーリー)がプロトンの株式を買収するとともに、ロータスもジーリーに組み入れられ、現在に至る。

組織運営を「英国発」からグローバルに

―いま、ロータスは変わりつつあるのですね。

われわれが重要だと考えているのは、英国生まれであること、そしてグローバルで成長していくブランドになることの2つ。伝統は重要です。同時に、グローバルなテイストを反映することも、また重要なのです。

これまで、英国にしかオペレーションがなかったので、英国独特のテイストがプロダクトに反映されていました。それが悪いとは思っていませんが、拡販していくには、個々の市場と向き合っていく必要があります。

日本人が好むテイストや日本市場のニーズは、英国とも違うし、ほかの市場とも異なっています。中東でもオーストラリアでもアメリカも、それぞれ違います。

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