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英ロータス「イメージ覆す」大変革の意外な中身 伝統的スポーツカーメーカーがSUVを作る意味

東洋経済オンライン / 2024年9月3日 17時0分

それぞれの地域の異なるニーズやテイストをしっかりと反映することが、ロータスの生き残りに重要だと考えています。

―バルマーさんがロータスに入ったとき、変革は始まっていたのでしょうか。

“これから”という段階でした。そこで、まずはチーム作りから始めました。私が入社するまで、“アジア太平洋のチーム”というものは存在していなかったのです。基本的に、英国から各マーケットの運営をしていました。

たとえば、アジア太平洋地域が重要なマーケットだと認識していても、駐在してダイレクトな情報収集や組織運営をしていなかったのです。

現在では、アジア、中東、アフリカ、オーストラリアなど、現地にオフィスを構えるようにしました。アジア太平洋地域にいるメンバーは、31名。国籍はさまざまで、12カ国ものメンバーで構成されています。

私は地域ごとに直接、CEOである上海のミスター・フン(馮擎峰:Feng Qingfen)にリポートをあげています。担当する市場にも、よりダイレクトな責任を持つようになっています。

―いま成功するためには、地域ごとに市場の特性を重視することが肝要だと、多くの自動車メーカーは話していますね。

はい。私は「One size fits allでやってはいけない」とか「単一スペックですべての市場がカバーできる時代ではない」と、スタッフに話しています。日本についても同様です。リージョナルチームをつくって、日本と台湾を専門に目配りさせています。

特に日本は例外的な市場です。私たちは現在、2019年の「エヴァイヤ」、2022年の「エレトレ(2つめのレは小さく発音)」、2023年の「エメヤ」、そして2024年の「エミーラ」と、電動車やSUVなどで市場を拡大していこうと考えています。

しかし、日本の市場は、今のところスポーツカーが中心です。電動化は進むにしても、中国や韓国と同じスピードではいかないだろうと見ています。日本市場については、独自の戦略が必要です。

アイルトン・セナや中嶋悟への想い強い日本

—先の発言にあったように、日本市場でのロータス観は「ピュアなスポーツカーメーカー」で、意識を変えるのに時間をかけていくということですね。

韓国、香港、シンガポールといったアジアの市場で、ロータスは力をつけてきています。日本のような歴史がないため、ゼロ・スタートであり、電動化も速いスピードで展開していくだろうと考えています。

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