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英ロータス「イメージ覆す」大変革の意外な中身 伝統的スポーツカーメーカーがSUVを作る意味

東洋経済オンライン / 2024年9月3日 17時0分

コリン・チャプマンをはじめ、ジム・クラークやアイルトン・セナ、中嶋悟らをドライバーとして擁していたチーム・ロータス(F1)を含めて、私たちの歴史に知悉(ちしつ)してくれている日本では逆に、アジア諸国と同じような販売戦略をとっても、成功は難しいのではないでしょうか。

時間をかけて“いいバランス”、つまりICE(エンジン車)とBEVの理想的なミックスが生まれるようにしていきたいと考えています。短兵急にことを進めるのではなく、日本市場とは、じっくりと着実に取り組んでいくことが求められています。

—いまのロータスの組織構成を教えてください。

グループ・ロータスという会社があります。そこが、私が所属するロータス・テクノロジーの持株会社です。役員も同じです。ロータス・テクノロジーの下には、多くの異なった会社があります。多すぎてここではすべて言えないぐらいです。

コマーシャルの責任はロータス・テクノロジーにありますし、すべての製品の販売の責任を持っています。EVのためのエンジニアリングやマニュファクチャリングのファンクションを持っています。

自動運転を担当するロータス・ロボティクスもあります。この部門は今後、テクノロジーを外部に販売していくことを狙っています。ライフスタイルとデザイン、それに設計といった部門もロータス・テクノロジーの下に置いています。

グループ・ロータスとロータス・テクノロジーとの大きな違いは、前者は株式非公開で、後者は2024年2月23日にアメリカのナスダックに上場していることです。この2つの会社の関係をたとえるなら、兄姉みたいなものですね。

テスラ、ルシード、リビアン…新興勢力との戦い

—BEVの新興メーカーも増えていますが、ロータスに勝機はありますか。

たとえばエレトレは、写真で見ただけではフルサイズのSUVです。それを私たちが作ったことで、多くの人たちに衝撃を与えたことは理解しています。

しかし、エレトレを運転してもらえば、スポーツカーメーカーが作ったSUVだと理解していただけるでしょう。デザインの意味や、テクノロジーの真価を感じていただけるはずです。

自動車市場では、中国の新興メーカーもありますし、アメリカにはテスラ、ルシード・モータース、リビアンがあります。そして、どのメーカーも、非常に優れた技術を持っています。

ただ、新興メーカーには「物語が欠けている」と、私たちは考えています。スポーツカーづくりの伝統も足りないし、極端なことをあえて言えば、プロダクトにソウル(魂)がないし、哲学もない。ロータスは伝統があり、ソウルがあるメーカーです。

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