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「つまらない会議」を人数のせいにする人の盲点 参加者30人の会議でも建設的なものにできる

東洋経済オンライン / 2024年9月3日 13時0分

(撮影:今井康一)

現代のビジネス環境では、VUCAと呼ばれる不確実性の高い状況が日常的になってきています。経営の正解が一昔前よりも複雑化し、単純な問題解決手法では対処できない課題も少なくありません。このような時代において、「明確な論点」を定め、「最も妥当な解」を導くファシリテーターの役割はますます重要性を増してきています。

ファシリテーターが押さえておきたい「鉄則」と「掟」について、コンサルティング業界の第一線で、累計およそ1万時間のファシリテーション経験を積んだ田中大貴さんの書籍『ファシリテーションの正攻法 論点思考×累計1万時間の実践知』より、一部抜粋・再構成してお届けします。

机の配置が議論を決める?

会議準備フェーズで最も忘れられがちだけども重要なことは、机の配置です。私もクライアント先でいろいろな会議に参加してきましたが、机の配置にまで気を遣っている会社はほとんど見たことがありません。ただ侮るなかれ、机の配置次第で議論のしやすさがずいぶんと変わります。

【画像でわかる】会議で避けたほうがよい机の配置

1対1で話すときに、対面で座るよりも、90度横に座ったほうが本音でコミュニケーションがしやすいといわれますよね。会議でも同様に、ファシリテーターと参加者の位置関係と、参加者同士の位置関係で、議論のしやすさが変わるのです。

避けたほうがよい配置の1つ目は、スクール型です。ホワイトボードの前にファシリテーターが立ち、会議参加者は全員、ファシリテーターのほうに身体を向けるような形です。まるで、学校の先生と生徒のような関係に見えるので、スクール型と呼んでいます。

この形で会議をすることを想像してみてください。ファシリテーターが何かを問うと、誰かが手を挙げて発言し、それに対してファシリテーターが回答する。座っている参加者同士では議論しない。あくまでファシリテーターが話すことを聞く。そんな情景ではないでしょうか。それは、ファシリテーターVS参加者という構図を意味します。ファシリテーターが先生のように扱われてしまい、議論が活発化することはないでしょう。

また、会議中に疑問点が出てくれば、ファシリテーターが質問を受けることになるでしょう。ファシリテーター自身が回答せず、「Aさんの質問に対して、答えられる人はいますか?」と、全体に問いを返し、それに対してBさんが回答してくれたとしても、それは、対ファシリテーターへのリアクションなので、ファシリテーターVS参加者という構図からは逃れられません。

避けたほうがよい「ロコ型」配置

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