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SNSの登場はZ世代の学生生活をいかに変えたのか 広がるチャンスと強まる同調圧力の同時性

東洋経済オンライン / 2024年9月26日 8時0分

舟津:やっぱりわれわれ世代とも差があるのを感じますね。ツールとしてこれだけ進化したもの、しれっと使いこなして、しれっと発信者側に回ったりとかすることが、珍しくなくなっている。それはすごいことだし、乗りこなしていますよね。

広い意味ではSNSとも関連した話として、中学・高校時代のコミュニティと大学でのコミュニティの違いについても伺ってみたいです。中高時代の狭い世界、集団性がある中で、大学に入ってそれは変わったかとか、同じ感じだったかとか。そういうお話を伺えたらと。

中高と大学でコミュニティはいかに変容したのか

中村:中高時代はめちゃくちゃ狭かったですね。それ以外の世界がないかのようで。そこからネットの世界に行けるかというとそうではなくて、場合によっては「ネットばっかりやってる陰キャ」みたいなスティグマを押されかねない。だから、すごく狭い世界の中で生きる必要があって、さらにそれぞれでLINEやインスタを使いつつグループを作るから、「いろんな人がいるよね」っていう多様性に向かうよりは、むしろどこか排他的な感じがありました。

でも、大学では明らかに世界は広がったなと認識しています。単純に関わる人数や属性が増えたのが大きいですね。サークルに入って先輩・後輩がいたり、バイトを始めて社会人や他の大学の学生と関わったり。

舟津:中学・高校って、周りと差別化したグループになることをかなり意識しているところがありますよね。なんとなく仲いい人たちだけで繋がっているというよりかは、「このグループは何々のグループだ」というアイデンティティ化が重要視されている。

それは昔からあると同時に、中村さんがおっしゃったようにLINEなどを通じて可視化されて、グループを作りやすくなったのかなと思います。さらには、それがカースト化に繋がるという感じですかね。原田さんはいかがですか。

原田:幸運なことなのかはわからないですけど、中高と大学で、世界が大きく変わった感じはなかったです。私は、中学・高校で学級委員をして、それなりに勉強を頑張っていたので、鶴の一声でいう鶴のようなことが、どちらかというとできたのが大きな要因かもしれません。たとえば、クラスでいじめっぽいことが起きたとしても、やめようと声をかけることができた。そのうえ、一人で過ごすことにも抵抗はなかったので、集団から一時的に距離をおくこともできました。だから、中高では偏狭な集団性に悩まされるようなことはなかったように思います。

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