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SNSの登場はZ世代の学生生活をいかに変えたのか 広がるチャンスと強まる同調圧力の同時性

東洋経済オンライン / 2024年9月26日 8時0分

菊池さんは、中高と大学を比べてどう思われますか。

同調圧力がある中で、いかに自分を貫けるか

菊池:高校時代の僕は、結構浮いていたように思います。部活に所属していたんですが、勉強にも熱を入れていたので、練習終わりはすぐに塾へ行っていました。そのときの部活のメンバーからは、僕を塾に行かせないようにスクラムを組まれることもあって。

学校の授業も内容的に信用していなかったので、部活が終わった高3からはほとんど行かずに、単位が足りなくなりかけました。だから、高校のときから1人で行動することも多くて、そこは大学と変わらない気もします。

舟津:菊池さんはたしか地方から東大を受けてこられていましたよね。

菊池:はい、そうです。

舟津:菊池さんは自分があって、それを貫けていますよね。言葉を選ばずに言うと、さっき話した思い込みに近いものを持っている。

でも、実は東大って、全国からそういう人が集まる場所でもあったといいます。空想の話でしかないですけど、菊池さんがもっと周りに合わせる人間だったら東大に来られていないかもしれない。周りに合わせることによる機会損失はあると思うんです。

私の見立てでは、高校も大学も集団化が強くなっている。多様性を謳いつつも個人の逸脱を許さなくなっているような感じがしていて。自分の信念を貫くことで生まれる可能性ってあると私は思うので、本人がそう思うなら、間違っていたとしてもいいじゃないかとも思うんですよね。同調圧力がある中で、いかに自分を貫けるかというのは重要なテーマ。

中村:偏見ですけど、むしろ昭和のほうが同調圧力が強いイメージです。大学に入って、一斉に就職して、転職せずにずっとそこで働いて、みたいな。

だから、そういうところから優れた経営者が出てきているほうが、僕はすごいなって思います。むしろ僕の周りでは転職は当たり前で、「VUCAの時代だから、自分で考えないといけない」という感じですね。サンプル数としてはありえないほど小さいのは承知のうえで、我が強いやつとか、むしろ起業したい、みたいなのばっかりなので。

チャンスを発揮する環境は整っているが…

舟津:今のご指摘はすごく重要だし面白いところでもありますね。たしかに、昭和に比べると、選択肢や手段は今のほうがずっと豊かではあるんですよね。なので、中村さんがおっしゃっているように、少数の飛び抜けた人とか、外れ値的な能力を発揮できる環境にはなってきている。

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