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SNSの登場はZ世代の学生生活をいかに変えたのか 広がるチャンスと強まる同調圧力の同時性

東洋経済オンライン / 2024年9月26日 8時0分

大学では大人びた人が多いとは感じますが、高校・大学問わず、お互いをリスペクトする雰囲気は変わらないと思いますね。

リーダー受難の時代

舟津:なるほど。言うなれば、原田さんは中高時代はリーダーであったということですね。

原田:いや、それは自分では迷うところです。肩書だけ見れば学級委員ではあるかもしれませんが、今になって振り返ってみると、人に対する関心があまりなかったとも言えるし、本当に慕われていたか否かって言われると、自分では疑問に思うところです。

舟津:私は中高時代の原田さんを全然知りませんけど、外から聞いている分には、めっちゃリーダーだと思いますよ。でも、原田さんの葛藤は現代的に重要なテーマで、いわばリーダー受難の時代というか。現実的にリーダーをちゃんとできている人が、それを自覚できないことが増えてきている。

「罰ゲーム化する管理職」って言われるくらい、管理職に求めるものが多くなっていて、ある意味リーダーが過大視されている。だから、自分はリーダーをできているかって考えるときのリーダーの基準が、非常に高くなっているのではないかと。

原田:そうですね。私はリーダーの役割の1つに、人の内面まで入って何かを訴えかけることがあると思っていて。おそらく、管理職も部下の人が活躍できるようにそういうことをする必要があると思うんですけど、干渉することが好まれてないようにも思ってしまって。だから、そうしたことができないのに、リーダーを名乗っていいのかなっていうのはありますね。

舟津:なるほど。たしかに、そうした振る舞いはリーダーに必要な部分ではありますね。でも、それが必ずしも受容されないこともわかっている。周りが見えすぎているかもしれませんね。

私は経営学者なので、いろんな経営者について学びますが、他者に踏み込むというところには躊躇がない方が多いとは感じます。でも、視野の狭さゆえの強さ、鋭さは、良い方向に働くこともある。強い思い込み、自分の信念が経営の舞台で成功に繋がることで、自身の信念が社会の一般法則だというくらいに思い込んでいく。

もっと雑に言い換えると、SNSを実名カギなしで発信し続けているような自信の強さ、とでも言いましょうか。ある調査によると、社会的地位が高い人、年齢が高い人ほど、そうしたことをする傾向にある。年を取った人には熟慮があって、若い人は向こう見ずである、みたいな旧来的なイメージとは、SNSに関しては真逆のことが起きている。こういうのは面白いですよね。

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