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「ホテル三日月」経営危機からベトナムで復活の訳 日本企業が続々躍進「加速経済ベトナム」のいま

東洋経済オンライン / 2024年10月1日 14時0分

ベトナムは今、近い将来の「先進国入り」を目指して着実に成長を遂げている(写真:Muk Photo/PIXTA)

ビジネスチャンスの宝庫、ベトナム

1年ほど前に偶然、ベトナムのホーチミンで暮らす日本人サラリーマンのYouTubeチャンネルを知り、気がつけば更新を楽しみにするようになっていた。

【書籍】『加速経済ベトナム』は、入山章栄・早稲田大学ビジネススクール教授推薦! 「ベトナムビジネスは熱い。そして何より面白い!」

もともとベトナムには好意や関心を持っていたが、現地の人々の日常を眺めていると、この国の人への思いがさらに大きくなっていくように感じたからだ。

よく指摘されるとおりベトナムには若い人がとても多く、みなよく働き、そして明るい。動画を観るたび、日本が失ってしまった活気が残っているように思えた。

だから『加速経済ベトナム――日本企業が続々と躍進する最高のフロンティア』(蕪木優典 著、東洋経済新報社)に関心を抱くのは私にとって当然のことであったし、読んでみればどんどん引きつけられていったのだった。

実際、ベトナムに足を運んでみれば、誰もが多くのビジネスチャンスがあることにワクワクするはずです。

まずは、なんといっても人口が1億人に達している上に若年層が多く、中間層が拡大していることがあります。かつて、ベトナムには安価な労働力を求めて多くの製造業が進出していましたが、今やベトナムは市場としての魅力に満ちているのです。しかも、主な宗教が日本と同じく大乗仏教ということもあり、親和性があります。(「はじめに」より)

その成長性にも見るべきものがある。コロナ禍による入国規制、行動規制の影響が大きかったにもかかわらず、2020年と2021年でさえ2.9%、2.6%とプラス成長。世界的な物価高が問題視される昨今も、2045〜2050年に先進国入りという政府目標のもと、6〜8%の成長を遂げているというのだ。

他にもビジネス的な面を見てみると、外資規制が他の東南アジア諸国よりも比較的緩やかであること、製造専門職やIT人材が豊富なこと、親日的であることなど魅力は少なくないようだ。

日本人初のベトナム公認会計士が見た魅力

著者は、ベトナム初の日系会計事務所であるI-GLOCALグループの代表として、日本企業のベトナム進出を支援している人物。初めてベトナムを訪れた1993年当時のベトナムは決して豊かとはいえない経済状況だったものの、現地の人たちは笑顔と活気に満ちていたという。

バブル経済崩壊直後の日本とは正反対の雰囲気を刺激的かつ魅力的に感じたため、ビジネスの拠点として注目。1999年末にはアーサーアンダーセンベトナム(現・KPMGベトナム)に出向し、翌年には日本人として初めてベトナム公認会計士試験に合格。2003年に創業したという経緯を持つ。

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