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中嶋聡監督の「電撃退任」で組織に起きうる大変化 令和の名監督の凄さと限界、最後に与えた教え

東洋経済オンライン / 2024年10月9日 13時50分

2022年は主力の離脱などもあり前半戦を5位でターンするも、盤石の投手陣と3人の捕手運用、吉田正尚を軸に中川圭太ら新たにブレイクした選手の活躍もあって福岡ソフトバンクホークスとの激しい優勝争いを制した。

2023年はオフに吉田正尚が退団したものの、新たにライオンズから森友哉を獲得。首位打者を獲得した頓宮裕真や育成ルーキーの茶野篤政といった新顔に加え、投手では山下舜平大などの活躍もあった。ふたをあければ一度も月間負け越しがなく、独走での3連覇を果たした。

常勝チームがゆえの「慣れ」がゆるみと転落の要因に?

輝かしい3連覇から、2024年は5位に沈んだ。やはり勝負の世界で勝ち続けること、選手個人ではなく、チーム全体として結果を出し続けることがいかに難しいか、バファローズを見ていて感じた人も多いだろう。

主力の退団や負傷離脱もあったが、今季は連覇を果たしてきたがゆえの「ゆるみ」も転落の要因だったと考えられそうだ。中嶋監督自身、退任の理由について「慣れ」として次のように述べている。

「今まで通りにやってても、人って慣れるじゃないですか。慣れという部分が今年は強く出てしまった。初めに言っていたのは全力疾走であり、攻守交代であり、そこはしっかりやってくれと。最下位からのスタートだったので、その最下位のチームがそれができないのはおかしい。勝ったチームはやらんでいいのか。どれだけ言っても改善されなかった」(デイリースポーツ『なぜ?オリックス・中嶋監督が明かした電撃辞任の理由「どれだけ言っても改善されなかった」チームに見えた変化に納得いかず最後の喝』、10月6日)

この点については、中嶋監督の特徴である「若手抜擢」と、選手の自主性を重んじ、「強制」するのではなく「寄り添う」姿勢のマネジメントが、最初は有効に働いた一方で、4年間の政権のなかで裏目になった部分もありそうだ。

まず、選手に寄り添う「優しいリーダー」について。ビジネス界でもトレンドと化している感があるが、どういう長所があり、また短所があるのか。

組織づくりや人材マネジメントに詳しい、経営コンサルタントの横山信弘氏は、「あくまで一般論として」と前置きしつつ、優しいリーダーのメリットとデメリットについて次のように話す。

「メンバーに寄り添うリーダーは、組織の緊張感を和らげ、各人が持っているポテンシャルを発揮しやすくするメリットがある。大事なプレゼンの前に、練習に付き合って優しくフィードバックするのと、厳しくフィードバックするのでは、後者だと不要なプレッシャーを与えてしまうこともあるだろう。

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