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2浪早稲田「妹に進学を先越された」彼が抱く絶望 それでも応援部に憧れ、早稲田に挑戦する日々

東洋経済オンライン / 2024年10月20日 7時20分

こうして1年間、ペースを守り抜いて受験勉強を続けた川岸さんは、ついに3度目の早稲田大学受験を迎えます。

事前に受けた明治大学・法政大学に合格した状態で、文学部・文化構想学部・教育学部・人間科学部・商学部・スポーツ科学部・社会科学部を受験しました。この中で手応えがあったのが、教育学部と人間科学部だけで、結果発表がともに2月27日と同じ日だったためにとても怖かったそうです。

「発表当日は、当時すでに早大生だった妹に『隣にいてくれ』とお願いして、『大丈夫だよ』と支えてもらいながら発表を見ました。人間科学部の発表で合格していることがわかった瞬間、妹と一緒に『ウォーーー!』と叫びました。『後輩だね』と言われましたね(笑)。その後に発表があった教育学部も合格していて、最高の1日でした」

こうして川岸さんは2浪で、念願であった早稲田大学教育学部に、妹の後輩として入学することが決まりました。

憧れの応援部の先輩とも再会

早稲田に入ってからの川岸さんは、3学年上になった応援部の先輩に合格を報告。「やったな!一緒に応援できるな!」と祝ってもらい、憧れていた早稲田の応援部に入って、夢だった早慶戦での応援を実現させます。

『早稲田魂』を常にカバンに5冊入れて持ち歩くほどの早稲田愛を抱いて大学生活を送った彼は、いろんなサークルに顔を出して友達もたくさん作り、2016年には早稲田祭の名物企画、『早稲田王決定戦』に出場して早稲田王に輝きました。

彼に浪人してよかったことを聞くと、「リスクを取ることを怖がらなくなった」、頑張れた理由については、「早稲田に恋してたから」と答えてくれました。

「早稲田は人も雰囲気もすべてが理想で、ここに行かないとその後の人生が想像できないと思っていました。結果的に浪人を経て早稲田に入り、世間体を気にしなくなったのはよかったと思います。自分が本当に挑戦したいことに、心が向けられるようになりました」

「自分が信じたものに対しては、人から何を言われようと、殻を破っていいと思えた」と語る川岸さんは、新卒で名古屋のテレビ局に入社し、その後リクルートに転職。現在は、社会課題特化型転職エージェントの「SOCIAL IMPACT CAREER」を運営する株式会社Syncにて、社会課題と向き合う仕事をしながら、応援団としての活動も続けています。

「今、私は教育問題や、地域格差に立ち向かっているベンチャー企業を人材面で支援するエージェントに勤務しています。私自身は選択肢が少ない田舎で生まれ育ちましたが、両親にたくさんのことを経験させてもらいました。

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