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わが子の「体験格差」に悩むシンママを救ったもの 習い事や旅行、アクティビティは贅沢なものか

東洋経済オンライン / 2024年10月22日 8時20分

いま深刻な問題になりつつある「夏休みの体験格差」。この問題をなくす支援が少しずつ始まっています(写真:筆者撮影)※一部加工しています

習い事や家族旅行、アクティビティは贅沢なものなのか――。

【写真で見る】近年問題になりつつある「体験格差」をなくす活動とは あるシンママ一家の夏休みの体験に密着

人間の豊かな心や、向上心・忍耐力・協調性・リーダーシップなどの学力数値で測ることができない、非認知能力を育む体験活動。しかし、体験活動は親の収入や家庭環境によって大きく左右される。

体験格差解消へ「こども冒険バンク」

教育以外の経験、例えば習い事やレジャーなど、心身や人生の財産になることを得る経験差が出ていることを、近年は「体験格差」という。

今、この体験格差を解消するためのアクションが起きている。その1つ、認定NPO法人「フローレンス」が提供する「こども冒険バンク」は、”すべてのこどもに心おどる経験を”を目標に掲げた、体験格差をなくすための活動だ。

同法人が一定条件の家族に、無料でお仕事体験や工場見学などのアクティビティの機会を提供している。筆者は今回、こども冒険バンクの利用者である三平さん一家の体験に同行した。

【写真で見る(全12枚)】「みんなで遊べるのは久しぶり」三平さん一家の夏休みの体験などを写真で紹介

横浜市在住の三平さん。30代のシングルマザーで小学生の長男と長女と、保育園児の次男の3人の子どもを育てている。数年前に離婚して、個人事業主と週に3回のパート、離婚までに貯めておいた貯金をたよりに生計を立ててきた。

金銭的にはなんとかやりくりをしながらも、子どもたちはできることをと、長男にはバレーボールやボーイスカウト活動に参加させている。フレキシブルな働き方をしながら、子どもたちができることをなんとかサポート。

しかし、子どもが3人もいると、誰かが活動するときには誰かをその活動に付き添わないといけない。3人が満足するように活動させることは難しかった。

体験格差が生まれる深刻な事情

「子どもが同時に習いごとをさせてあげられるようにと、市のファミリーサポート(育児支え合い)のような制度の活用を一度は検討しました。しかし、同時に兄弟を預かってくれる人が少なく、また希望する夕方からの時間をサポートできる人が少ないので、なかなか思うように制度を利用できませんでした。

そうなると、親は私だけなので、子どもを同時にそれぞれの習いごとへ行かせるのは難しくなります」と三平さん。

普段子どもたちが学校に行っているときは、それでも時間をずらしてやりくりできるからなんとかなっているが、夏休みになると実に頭を悩ますという。

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