あのヨーグレットが気づけば「グミ化」一体なぜ 多くの大人が「懐かしい!」長年の課題を攻略へ
東洋経済オンライン / 2024年11月15日 8時40分
ヨーグレットとハイレモン。この定番のお菓子2つに2024年9月、「グミ版」が登場したことをご存じだろうか? 筆者はまったく知らず、売り場でみつけて驚いた。
グミはこの10年で市場が約2倍に成長している伸び盛りのお菓子だ。しかし、なぜあえて大定番の駄菓子をグミにしたのか? そんな疑問を持って手にとってみると、ロゴがおなじみの明治ではなく、「atrion」になっているではないか。
調べてみると「atrion」とはアトリオン製菓というメーカーで、明治からヨーグレットとハイレモンの製造を委託されていたグループ内の製造会社「明治産業」が、丸紅に譲渡され、その子会社として再出発していたのだとわかった。
こうなってくるとますます気になってくる。いったいヨーグレットとハイレモン、そして製造会社に何が起きているのか。
ロングセラー商品が抱える“空白期間”の壁
発売から40年以上、子供たちに愛され続けているヨーグレットとハイレモン。両者の「グミ版」は明治グループ時代に発売され、アトリオン製菓に引き継がれていた。そして2024年9月3日、「グミの日」に「ヨーグレットグミ」のリニューアル品が発売された。
【画像】いつの間に!? グミになった「ヨーグレット」はこんな感じ
グミの発売、そしてリニューアルの背景には、「購入時期に間が空いてしまう」問題があったという。M&Aのタイミングで丸紅から出向し、社長に就任した山下奉丈さんは、次のように語る。
「消費者にヨーグレットとハイレモンを見せると、第一声に『懐かしい』と言われてしまうことが多いんです。認知されていることはポジティブですが、裏を返すと、『今は食べていない』ということですよね」
遠足のお菓子として定番の地位を築いてきたものの、成長した子供たちの記憶に「懐かしい」と残るだけの存在になってしまっていたのだ。少なくとも、自分に子供が生まれるまでは。
そんな状況を打開するために同社は、「そもそもいつから親はヨーグレットを子供に与えるのか」「何歳頃から離れてしまうのか」などについての消費者の声を集め、分析しながら販売数拡大の戦略を練っている。
ひょっとして「売り場」に原因が…?
そこで、仮説として見えてきた「購入時期に間が空いてしまう」理由の1つは、売り場の位置付けだ。
ヨーグレット、ハイレモンは「駄菓子」と言われる安価なお菓子の棚に置かれていることが多い。その棚に来るのは、幼児か小学生とその両親、祖父母が中心だ。
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