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時代錯誤と逆風も「ミスキャン」なぜ開催される? 不祥事多発やルッキズム批判も「学祭から消えない理由」

東洋経済オンライン / 2024年11月19日 9時0分

偏差値の高い大学ほど盛り上がる

「多様性」という言葉に象徴されるように、それぞれの違いを認めようとする社会である一方、あらゆる場面で「平等」も叫ばれる。

平等という“正しさ”の前では、集団の中で誰かが選ばれることは、時に悪とされてしまう。その選抜に正当な理由があっても、差がつくこと自体に対して異を唱える声は消えない。

それはもちろん一定数の人には生きやすい社会だろうが、受験競争に勝ち抜き、“上”を目指している人たちにとっては、やりがいを奪われたような感覚になるだろう。

ミスキャンパスコンテストは、実は、偏差値の高い大学ほど、コンテスト自体の競争が激しく、盛り上がる傾向にある。美しさと偏差値は別の基準であるにもかかわらず、不思議と偏差値とコンテストの盛り上がりは比例する。候補者と接していても、勝つための熱量は偏差値が高い大学ほど大きいのを感じる。

大学受験という選抜を経て、偏差値的には同質の集団の中に身を置くことになった彼女たちは、今度はその集団の中において、偏差値以外の基準でさらに高みを目指したくなる。選ぶ側も、そうした者たちを審査することで“上”に立ちたくなる。

この社会から競争や選抜がなくならない限り、ミスキャンパスコンテストは開催され続けるのだろう。

霜田 明寛:ライター/「チェリー」編集長

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