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「フロンクス/ヤリスクロス」コンパクトSUV比較 ともに都会的なスタイルだがグレード構成に差

東洋経済オンライン / 2024年11月20日 12時0分

このように、先進安全装備について、より機能が充実し、利便性に富むという面では、ヤリスクロスにやや優位性があるようだ。ただし、フロンクスも、たとえば、駐車時に自車を空から見たような映像などをセンターモニターへ映し出せる「全方位モニター」、速度や燃費など、運転に役立つ情報を運転席の前方へ映し出す「ヘッドアップディスプレイ」などを標準装備。もちろん、ヤリスクロスにも同様の機能があるが、このクラスのモデルが持つ機能としてはより最新だといえる。それらを考慮すると、先進安全装備に関し、フロンクスとヤリスクロスとの差は、さほど大きくないことがうかがえる。

ヤリスクロスの優位点は?

こうして両モデルを比較してみると、ヤリスクロスは、とくに先進の安全装備や利便性の高い機能などが、より充実しているといえる。ただし、そうした優位点は、主にハイブリッド車を選んだ際に恩恵を受ける場合も多い。ヤリスクロスのガソリン車では、オプション設定だったり、そもそも設定がない機能だったりなども多いからだ。また、ヤリスクロスのハイブリッド車であれば、燃費がかなり良好。リセールバリューがいい点なども考慮すると、選択するユーザーはガソリン車より多いのは確かだろう。

では、一般的に、ハイブリッド車は高い傾向にあるが、価格面ではどうだろう。ヤリスクロスのハイブリッド車の場合、価格(税込み)は2WDで229万5000円~295万4000円、4WDで252万6000円~315万6000円だ。対して、フロンクスの価格帯(税込み)は、2WDが254万1000円、4WDは273万9000円。こうして比較してみると、価格帯は非常に近いことがわかる。

商品力は拮抗、しかしながら明らかな差もある

そうなると、あとは、それぞれのスタイルやどんな装備を重視するかが選ぶポイントになりそうだ。とくに、ヤリスクロスにはアウトドア派向けグレードのZアドベンチャーがあるため、オフロード嗜好のユーザーには最適だろう。対するフロンクスは、ワングレード展開で、アウトドア向けタイプはない。あくまで都会的な雰囲気を好むユーザー向きとなりそうだ。ただし、後席の広い足元スペースなど、余裕ある室内を重視するなら、フロンクスのほうが上だといえる。

ほかにもフロンクスは、スポーティな走りが好きなユーザーであれば、ヤリスクロスのGRスポーツと競合しそうだ。2WDのみとなるこのグレードは、性能面は前述の通り。また、価格(税込み)でもガソリン車257万1000円、ハイブリッド車295万4000円。ガソリン車であれば、フロンクスの2WD(254万1000円)と非常に近く、十分に比較対象となることが予想できる。

以上の比較から検証すると、あくまで私見だが、フロンクスとヤリスクロスは、商品力の面ではほぼ互角ではないかと思う。あとは、スズキのディーラーなど販売セクションが、ディーラー数やブランド力に勝るトヨタの営業力にどう対抗できるかだ。いずれにしろ、熾烈なシェア争いが続くコンパクトSUV市場で、新規参入のフロンクスがどのような存在感を示すのか、これからも注視したい。

平塚 直樹:ライター&エディター

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