偏差値40から60まで"乱高下"した中学受験の結末 転塾を経て迎えた受験本番で起きたこと
東洋経済オンライン / 2024年11月24日 7時30分
「最悪のシナリオになってしまいましたね……」
塾の先生の言葉がずしんと重い。塾からは再三「最悪のシナリオの場合を考えておいてください」と聞かされてはいたが、まさか我が子がそこに当てはまるとは思ってもみなかった。
それでも諦めなかった特進受験
御三家など高みを目指す受験でなく、親としては、安全校でも入学できれば十分、必ずどこかには合格がもらえると思って出願校を決めていた。
3日の学校は安全校と見ていた学校よりも偏差値が高い。2日の22時半、翌3日を予定どおりに受験するか、別の学校にするかの相談が塾との間では始まった。
講師は合格体験をするために、3日午前を別の学校にしましょうと提案してきた。だが、そこは、もし合格したとしてもとても通学できる距離ではない。また本人も、今まで見たこともない学校の入試に行くのは気が引けていた。そこで3日の出願は変えず、2月6日に再度、安全校の特進クラスに挑戦することにした。
こうして迎えた3日の朝、母親は祈る気持ちで午前入試に送り出した。本当に、どこにも入れないかもしれない、不安な気持ちを抱えたまま、娘を待つ。時間はなかなか進まない。そんなことはない、大丈夫、きっとどこかには行ける。そう自分に言い聞かせるが、不安はなかなか払拭されない。と、唐突にみずほさんのスマホが鳴った。
「矢沢こころさんの保護者さまの携帯ですか?」
「はい」
「こちら、〇〇中学です」
それは、安全校の学校からの電話だった。
「2月1日の補欠合格ですが、繰り上がり合格となりました。入学を希望される場合は手続きを進めてください」
「本当ですか! 本当に合格なんですね! ありがとうございます!」
心を覆っていたどんよりとしたものが、すーっと消えていくのがわかった。試験を終えた娘に合格を告げると、娘も大喜びだった。これでうちの中学受験はめでたく終わりだと思った母親だったが、娘はそうではなかった。合格をもらえたのは一般コース。
「私、6日の特進受験に挑戦したい!」
ここまで何度も不合格の3文字を見てきたはずだが、こころちゃんの心は折れていなかった。
娘の気持ちをくみ取り、母親も応援することに。試験日までの間、過去問を見直す娘の隣で見守り、苦手な問題の解き直しに付き合った。後半になるにつれて倍率も上がるため、合格をもらうのも難しいと言われる中、最終日、こころちゃんは見事、特進コースの合格を手にした。
「受かった!!!」
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