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コンプラ時代に「ドッキリGP」はなぜ"笑える"のか 逆風のバラエティ、それでも笑いを諦めない矜持

東洋経済オンライン / 2025年1月2日 14時0分

兄弟コンビ・ミキの昴生さんが、弟の亜生さん扮した獅子舞に延々とかまれ続けるドッキリ「秒で獅子舞がはなさない」。“正月の風物詩ドッキリ”として愛されている(写真:©️フジテレビ)

近年、テレビ業界においても無視できないほど“コンプライアンスの波”が押し寄せている。特にバラエティ番組では、ツッコミひとつとっても、すぐに「いじめではないか?」と炎上してしまうことが多々ある。

【写真】ドッキリ企画の「キング・オブ・レジェンド」の芸能人といえば?

「コンプライアンスを気にするがあまり、テレビがつまらなくなった」という声も上がるほど、その影響は番組制作にも大きな影響を与えている。

前記事:「仕掛けは"全部ガチ"「ドッキリGP」の驚く舞台裏」

「コンプライアンス」という壁にどう向き合うのか

毎週土曜日19時からフジテレビ系で放送されている『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(以下、『ドッキリGP』)も、コンプライアンスという壁に向き合っている。総合演出を務めるフジテレビの中川将史さんは言う。

「よく、コンプライアンスがあるからテレビで表現できることが減った、という声を聞きますけど、それはちょっと違うなと思います。

確かに、昔やっていたバラエティ番組は過激です。でも、それらを今の価値観で見たら、笑えるものって半分もないような気がするんです。『これは今だと面白いとは言えない』というのがコンプライアンスの意識に近かったりするのかなと。

その時代によって笑えるものは少しずつ変わってきている。僕らも笑えないものは作りたくない。それは自然な流れだし、コンプライアンスに萎縮するつもりはありませんが、そういう感覚を番組作りの参考にしています」(中川さん)

実際にドッキリ番組は、その演出方法からも、コンプライアンス違反や行きすぎた内容ととらえられ、批判やクレームの対象になるケースが多い。それは『ドッキリGP』も例外ではない。それでも中川さんは、コンプライアンス時代であってもドッキリ番組を続けていくべきだと考えている。

「あらゆるジャンルの番組に好き嫌いがあるわけで、ドッキリも好きな人、嫌いな人といると思います。

番組を作る際、僕の最大目標は『視聴者の皆さんに腹筋が崩壊するほど笑ってもらいたい』という一点だけ。どんなに過激なことや派手なこと、斬新なことをしても笑えないものは失敗なんですよ。『可哀想、笑えない』という声が強すぎるものは決して面白いものではない。

『ドッキリGP』には否定的な意見があれば好意的な意見もあります。双方の声をしっかり受け止めて、僕らなりの“スパイシー料理”を視聴者の皆さんにお届けしていきたいですね」(中川さん)

「痛みを伴う笑い」のとらえ方

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