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レクサス「GX/LBX/LM」ニュージーランド旅の訳 走りより体験に重きを置いたブランドの姿勢

東洋経済オンライン / 2025年1月8日 9時30分

もちろん、クルマがないとアクセスできない場所もあるので、その意味ではドライブと関連するレジャーであるけれど、直接は無関係。でも、あとになると、自分が走った場所の記憶として、冠雪した山の風景や氷河湖やヒツジが、クルマとともにいい思い出として浮かんでくる。

そういえば、1950年代から1960年代にかけて、フェラーリは巨大なアメリカ市場に足場を築くのだが、そのときのエピソードを思い出した。当時、マラネロ(フェラーリの本拠地があるイタリアの町)のフェラーリには、強いドルを持ったアメリカのジャーナリストが押し寄せていたそうだ。

彼らはそこで「ロマンチックなカーシーンと伝統的な町並み、美しい風景とエレガントな女性、山盛りのご馳走を手に入れることができた」と、英国のジャーナリスト、ブロック・イェイツは伝記『エンツォ・フェラーリ』(桜井淑敏訳)で書いている。フェラーリが人気を呼ぶようになったのは、一緒にイタリアを買うようなものだったからだとしている。

クルマの魅力とはそういうものなのだろう。レクサスのGX、LBX、LBX Morizo RR、それにLMが提供してくれたのは、A地点からB地点への移動中の体験だけでなく、その間になにができるかということで、まさにそれこそ、旅。レクサスの「経験」は、中身が濃かったのだ。

小川 フミオ:モータージャーナリスト

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