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マセラティ「110周年」栄枯盛衰ブランドの現在地 東京・モデナ同時開催イベントで見た神通力

東洋経済オンライン / 2025年1月10日 13時30分

城田優氏とこの日、アンヴェールされた「GT2ストラダーレ」(写真:Maserati Japan)

マセラティの110周年を記念するイベントが、2024年12月1日に、マセラティ ジャパンの手で開かれた。場所は東京プリンスホテルで、110周年にあわせて110台の歴代マセラティが集まった。12月1日は、マセラティ創業の日である。

【写真】城田優氏による新車のアンヴェールも!マセラティ110周年イベントで見た錚々たるラインナップ

少なくともクルマに関して、「日本はアジアの中で、とりわけブランドに対する理解が深い」とはよく言われるが、今回のイベントはそれがよくわかる内容だった。

会場に並んだ110台の中には「世界に1台」というクルマや、50年近くも日本の倉庫で忘れられ、“発見”された車両もある。

「マセラティのイメージ」が定着した日本で

海外のメーカー関係者から、「アジアの中でも日本市場は特別だ」という声をよく聞く。韓国などの“新興”市場では、まだまだ苦戦が続くマセラティだが、日本では違う。

1970年代のスーパーカーブームや、1980年代から1990年代初頭にかけてのバブル経済期などを経て、スポーティや贅沢といったマセラティのイメージが、しっかり定着しているからだ。

イギリスのロータスは、コリン・チャプマンという創業者の時代やF1での栄光が、日本ではよく知られている一方、その日本市場のマニアぶりが、新しいフェイズ(EVメーカーへの転身)への妨げになっている。

しかし、マセラティに関しては、今のところ望ましい方向へと進んでいるようだ。

Celebrazione dei 110 Anni di Maserati(マセラティの110周年のお祝いの意)と題された今回のイベントは、マセラティが本社を置くイタリア・モデナと東京でほぼ並行して開催された。

【写真】歴代マセラティ110台が集結した超贅沢なイベントの様子を見る(99枚!)

特別なコンテンツとしては、ヨーロッパGT2選手権で走る「MC20」ベースの「マセラティGT2」をベースにした「GT2ストラダーレ」のお披露目があった。

このクルマは、640馬力の3.0リッターV6エンジンを搭載する。ミュージカルなどで活躍するエンターテイナーの城田優氏が、アンバサダーとして出席してアンヴェールを行った。

2024年8月にアメリカで発表されたモデルで、レースカーを別にすれば、もっともパワフルなマセラティだ。価格は6000万円超とのことだが、日本市場への割り当て台数は発表されていない(すでに売り切れという噂もある)。

美しいデザインは艶を失っても

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