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吉沢亮「泥酔侵入」で起きうる連鎖降板への懸念 芸能人も人間、清廉潔白を求めすぎるのも問題だ

東洋経済オンライン / 2025年1月10日 9時20分

吉沢さんを起用したアサヒビールは、アルコール飲料を提供する会社として毅然とした態度を示した(写真:X公式アカウントより)

かなり吉沢亮さんに厳しいコメントだった。「今回の事案に関して、アルコール飲料会社として事実を容認できるものではございません」。さらに、吉沢さんを起用した広告は作成しないとした。

【画像6枚】「あまりにも皮肉すぎる…」吉沢亮が降板になった“ビールCMの中身”

泥酔し隣室に侵入、CM契約が解除

周知のとおり、吉沢さんの“事件”を受けてのものだった。

吉沢さんは泥酔し、自宅マンションの隣室に間違って入室。住宅侵入で警察から事情聴取を受けていた。意図的ではない。過失というより、酔ったゆえの“おてつき”だった。

しかし、報道により、この住宅侵入が明らかになった途端に、吉沢さんを起用したアサヒビールが発表したのが冒頭のコメントだった。アルコール飲料を提供する会社として毅然とした態度を示した。

【画像5枚】【写真を見る】「あまりにも皮肉すぎる…」吉沢亮が降板になった“ビールCMの中身”

まず、本稿の結論を述べる。

企業は契約と常識の範囲において、起用した芸能人のCMを削除するのも、負の影響額について請求するのも自由だ。降板させるのはあまりにも“やりすぎ”ではないか、と声が上がっている。

しかし、それらの声を上げている方々が、売り上げやブランドイメージの減少を補償してはくれない。芸能人を降板させることがファンからの批判を浴びてマイナスの影響を与えるかもしれないが、それも結果責任を企業が負えばいい。

ただし、起こした事件が報道されているとおり、「酔っていました。自宅を間違えました」という内容だとする。ならば、これから連鎖的に吉沢さんを敬遠する動き、があるとすれば、それはやりすぎだと思われる。

例えば吉沢さんは2月14日に主演映画が公開予定だが、これがもし公開延期や公開中止になれば、というような話だ。

これまでにCMが削除された芸能人事例

なお正直にいえば、この原稿は依頼を受けて書いているものであり、私自身はさほど吉沢さんの事件を問題視していないことを申し上げなければならない。

まず、私は東洋経済オンラインに、バラエティ番組で活躍していた一流芸能人が、他の芸能人に「○ね」と投稿した騒ぎをとりあげた。その際に私は、当該の一流芸能人が登場する一連のCMが削除されるのはやむなしと述べた。というのも、現在、日本には相当数に精神的に病んだ方々がいる。いつか最悪の結論を自ら選択するかもしれない。

そんなときに、いつもテレビで登場する一流芸能人が他者に「○ね」と投稿していたら、最悪の選択肢を提供しかねない。「○ね」と言われた相手も一流芸能人である。その一流芸能人であってすら「○ね」と言われているのだから、自分自身に自信をもてなくなるかもしれない。

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