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「シニア世代の再婚」が引き起こす"意外な大問題" 「本人の自由だけど…」意外な「大問題」とは?

東洋経済オンライン / 2025年1月11日 8時25分

シニア世代の再婚と家族の反応について解説する(写真:viola/PIXTA)

結婚しても子どもをもたない夫婦、いわゆる「おふたりさま」が増えている。

共働きが多く経済的に豊か、仲よし夫婦が多いなどのメリットはあるものの、一方で「老後に頼れる子どもがいない」という不安や心配がある。

そんな「おふたりさまの老後」の盲点を明らかにし、不安や心配ごとをクリアしようと上梓されたのが『「おふたりさまの老後」は準備が10割』だ。

著者は「相続と供養に精通する終活の専門家」として多くの人の終活サポートを経験してきた松尾拓也氏。北海道で墓石店を営むかたわら、行政書士、ファイナンシャル・プランナー、家族信託専門士、相続診断士など、さまざまな資格をもつ。

その松尾氏が、「シニア世代の再婚」が引き起こす"意外な大問題"について解説する。

増加傾向にある「シニア世代の再婚」だが…

日本では「3組に1組が離婚する」などと言われます。

【話題の書籍】「この1冊読めば、老後がずっと安心」と好評の6刷突破のベストセラー『「おふたりさまの老後」は準備が10割』

これは特殊離婚率(同年の離婚件数を婚姻件数で割った数値)から見た数字ですが、2022年の特殊離婚率は約35.5%ですから、多くの夫婦が離婚にいたっているのは現実です。

離婚をすれば再婚する人もいるわけで、全婚姻件数に対する再婚割合は、夫が18.5%、妻が16.0%となっています(2023年)。

なかでも50代、60代、70代といった熟年〜シニア世代の再婚は、増加傾向にあります。

離婚や死別によってパートナーがいない人が新たな出会いを求めることは、自然な流れでもあるでしょう。

しかし、年齢を重ねてからの再婚には、これまでの人生のしがらみがついてきます。

時には家族の猛反対にあうケースも、少なくないのです。

シニア世代の再婚話がドロドロの修羅場に発展したケースをご紹介しましょう。

Sさんは40代の女性、東京で家族とともに暮らしています。

父親は3年前に亡くなり、70歳の母親は故郷の長野県で一人暮らしをしています。

Sさんはひとりになった母親を心配し、こまめに様子をうかがっていました。

「70歳の母親」に浮上した再婚話

ある日Sさんは、母親から相談を受けます。

なんと「再婚するかもしれない」というのです。

Sさんの母親は10年ぶりに開かれた同窓会でTさんという同級生に会い、すっかり意気投合。2人はデートを重ねるようになりました。Tさんも早くに奥さんを亡くしていたのです。

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