「プラス3.1%成長」北朝鮮経済が改善しているわけ 穀物生産量も上がり国民生活もじわり改善?
東洋経済オンライン / 2025年1月11日 9時0分
そのスマホも、コロナ前は150〜300ドル程度の価格帯のスマホ所有者が多かったが、今では500〜600ドルという高価格帯のスマホを手にしている市民を多く見たとの声もある。
また前述した食糧関係についても正常な配給が行われつつあり、「チャンマダン」と呼ばれたかつての闇市場が縮小していると明らかにした。
米や食用油などの基本的な食材・日用品は配給券や現金どちらでも交換可能であり、野菜や肉・魚などさらに必要なものがあればチャンマダンで公定価格より少し高い価格で購入可能とのことだ。
日本からは核・ミサイル開発に血眼になっている姿ばかり目につくが、一方で金総書記は国民の生活改善にこの10年ほど力を入れてきた。前述の住宅建設もその一環だ。
住宅の老朽化は故・金正日総書記時代からの懸案でもあり、現在の金総書記になってようやく改善・新築に着手できるようになったということだろう。
同時に、工場や農場などの経済単位での「経済管理の改善」も進めており、「社会主義経済」を掲げる中で、これまでの経済・経営方法の改善を随時行い効率化・生産増大を図っているという。一方で、経済の現場に近い各省の権限や役割が拡大しているようだ。
福田 恵介:東洋経済 解説部コラムニスト
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