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再開発の東京で増える「金太郎飴ビル」への"反動" 高層ビルが乱立するなか余白を意識した施設も

東洋経済オンライン / 2025年1月15日 8時30分

また、2025年3月には、広島駅前に建設中の駅ビル「ミナモア」が開業。この9階屋上には、テニスコート20面分にもなる「公園」ができるという。芝生に加え、多目的コートやキッチンカーの出店などもあり、屋上空間に公園が出現するような形だ。

商業施設とその屋上空間の公園利用でいえば、渋谷のMIYASHITA PARKと似たような雰囲気を感じるが、こちらもどうなっていくのか楽しみだ。

高速道路が公園に?KK線の廃止はどうなるか

ちなみに「公園を作る」という文脈で私が注目しているのが4月上旬の「KK線の廃止」。KK線は、銀座の横を通る高架の自動車道で、首都高速道路の代替ルートの誕生に伴い、廃止される。

注目すべきは、その活用方法。

取り壊しをせず、道路全体を公園のように作り変えるという。ニューヨークには同じような作り方で生まれた「ハイライン」という公園があり、それらを参考にする。

高度成長期から次々と建てられた巨大公共建築物は、人口減少・老朽化に伴って今後は必要なくなっていくものも増えるだろう。

そのとき、残された「遺物」をどう処理していくのかは、これからの日本の都市において喫緊の課題である。

その解決方法として「公園」を作るのはとても興味深いと思う。KK線廃止から公園誕生までのプロセスがどうなっていくのかも含めて、経過を見ていきたい。

高層ビルと公園の増加を軸に2025年の新施設を紹介してきた。両者は異なる都市の機能を満たしてくれるものであり、それらがバランスよく開発されることが重要である。

2025年の新施設のオープンで、都市の風景はどのように変わっていくのか。それぞれの開業を楽しみに待ちたい。

谷頭 和希:都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家

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