「4回も不合格」それでも東京藝大目指す彼の粘り 度重なる不運に遭いながらも勉強を続けた
東洋経済オンライン / 2025年1月19日 7時40分
浪人という選択を取る人が20年前と比べて1/2になっている現在。「浪人してでもこういう大学に行きたい」という人が減っている中で、浪人はどう人を変えるのでしょうか?また、浪人したことによってどんなことが起こるのでしょうか? 自身も9年の浪人生活を経て早稲田大学に合格した経験のある濱井正吾氏が、いろんな浪人経験者にインタビューをし、その道を選んでよかったことや頑張れた理由などを追求していきます。
今回は千葉県の県立高校から3浪して東京藝術大学を目指すも不合格。一度は専門学校に入学したものの、その後4浪で東京藝術大学美術学部デザイン科デザイン専攻に進んだ青野博行さんにお話を伺いました。
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4浪で東京藝術大学に合格
今回お話を伺った青野さんは、4浪で東京藝術大学の美術学部デザイン科デザイン専攻に合格した方です。
「ものづくり」に興味を持ち、未経験だった絵の世界に飛び込む決意をした青野さんは、東京藝術大学を目指しますが、4度挑戦しても合格できませんでした。
一度は就職も考えて、青野さんは専門学校に進学します。悶々とした気持ちの一方で、家族が体調を崩し、病院に通う日々を過ごしました。そんな彼が東京藝大に合格したのは、「まったく勉強をしていない」この4浪目での挑戦でした。
どうして彼は5度目の受験で成功できたのでしょうか。浪人生活を送るうえで、何が彼の内面を変えたのでしょうか。その真相に迫っていきます。
青野さんは千葉県八千代市に、そろばん塾を経営している家庭に生まれ育ちました。小さいときから家でそろばんを週3回、習字を週1回習っていましたが、絵を描いたことはまったくなかったそうです。
「小学校の成績はオール4くらいでした。このときは近くの川で釣りをすることにハマっていて、子どもながらに考えて『ウキ』(釣り道具)を作るのが楽しかった記憶があります。孔雀の羽やカヤを使って、試行錯誤しながら作っていたときに『ものづくりって面白いなぁ』と思ったことが、今の人生につながっています」
ちなみに、青野さんのいとこである経済ジャーナリストの雨宮京子さんも、青野さんの家庭を「細かいことを気にしないおおらかな家庭だった」と語ります。勉強を強制する空気がなく、青野さん自身がやりたいことを追い求めることができた環境が、のちに興味を持つ絵画をはじめ、さまざまなことに対する彼の好奇心や探究心を作ったようです。
中学3年生で美大を目指そうと決意
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