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創業22年で「過去最高の売上」ラーメン店主の勝因 「好き」をとことん突き詰める、渡辺樹庵の流儀

東洋経済オンライン / 2025年1月19日 8時50分

高田馬場のラーメン店「渡なべ」の店主・渡辺樹庵さん。「渡なべ」や「神保町 可以」などを手掛ける、ラーメン業界の有名人だ。しかし、今も彼を突き動かすのは「好き」という気持ちだ(筆者撮影)

東京・高田馬場にあるラーメン店「渡なべ」。

【画像9枚】美味しそうすぎる…1ヶ月限定で提供された「渡なべの味噌らーめん」

早稲田通りと明治通りのぶつかる馬場口交差点の近くで、JR高田馬場駅から徒歩10分、東京メトロ西早稲田駅から徒歩4分の場所にある。

レジェンド店、創業22年でまさかの「過去最高の売上」

2002年4月創業で東京のラーメンシーンを20年以上牽引する老舗だ。濃厚豚骨魚介のパイオニアとして知られ、その後の豚骨魚介ブームに大きな影響を与えた。

店主の渡辺樹庵さんは全国のラーメン店を1万店舗以上も食べ歩くラーメンフリークとしても知られる。

樹庵さんは自分のことを「ラヲタ」(「ラーメンヲタク」の略)と呼ぶ。高校時代からラーメン作りを始め、大学時代にはラーメン店のプロデュースも行う。そんな樹庵さんが満を持してオープンしたお店が「渡なべ」だった。

そんな「渡なべ」が創業から22年経った昨年12月に過去最高の売り上げを叩き出したという。これは本当にすごいことだ。

老舗といえど、普通ならば安定した売り上げは上げられても、なかなかそこからジャンプアップすることは難しい。一体どんな努力があったのか、店主の樹庵さんを取材した。

好調の秘訣は「限定ラーメン」にあった

「渡なべ」は創業当初から通常のメニューのほかに「限定ラーメン」を提供している。

創業前からもともといろんなラーメンを作っていて、レシピがすでにいくつもあったので、それを限定として提供していた。売り上げや集客に困ったわけではなく、自分が作りたくて始めたのがきっかけだった。

定休日には「お遊びラーメン」といって限定ラーメンのみで営業している時もあった。常に「新しいものを作りたい」という欲求があり、それを限定ラーメンで表現していたのだという。

「お客さんに望まれているから作っているということは特になく、あくまで自分が作りたいから作るスタンスでした。地方に食べ歩きに行って刺激を受けたり、都内の食べ歩きの中からヒントを見つけて作ったりすることもあります」(樹庵さん)

もともとは月1回ぐらいのペースで限定ラーメンを出し、1~2週間提供していた。

初日に40~50杯出て、その後少しずつ杯数が落ちて20~30杯になるというペースだった。全体で1日大体100~120杯出るので、限定ラーメンの割合は2~3割だった。

その中でも横浜家系ラーメンや富山ブラックは大ヒットし、初日から100杯以上出ることもあった。

コロナ禍に、限定ラーメンの頻度を増やした

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