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我が子の成績伸ばす「家庭教師」見極めるポイント 塾やオンライン学習など…合うタイプは様々

東洋経済オンライン / 2025年1月24日 7時20分

たとえば、東大志望の子が東大卒の講師や東大生のアルバイトで家庭教師に来てもらえたとしたら、自分の目標を実際に達成した人から成功につながる指導が直接受けられるので、大きな刺激になるでしょう。自分の勉強法が理にかなったものかどうか、客観的なアドバイスも得られます。

中には「学生のアルバイトなんて信用しにくい」と心配する人もいるかもしれませんが、年の離れた大人より学生のほうが親しみやすい場合もあり、一概にどちらがいいとは言えません。自分の行きたい大学や学部に実際に通っている人や、同じ将来の目標を持っている人など、講師がモデルケースになる場合なら、たとえ学生であっても理想的な相手になるでしょう。

ただし、学生のアルバイトの家庭教師で一つ注意すべき点は、子どもと講師の学力差です。一般的には講師の学力や学歴が高ければ高いほどいいようなイメージがありますが、必ずしもそれが子どもの相性とマッチするとは限りません。

たとえば東大生と中堅大学の学生なら、東大生に家庭教師を頼んだほうが何でも知っていて、教えるのが上手そうな印象がありますよね。しかし、東大生の人は「これぐらい知っているだろう」「これぐらいできるのが当たり前だろう」という基準が高すぎて、レベルが合わない可能性があります。勉強そのものはできても、東大生が勉強を教えるのが上手いとは限らないのです。

経験豊富なプロのベテラン講師なら別ですが、学生に依頼する場合は、今の子どもの学力と大きくかけ離れた偏差値帯の大学生は避けたほうがいいかもしれません。もし勉強が非常に苦手な子の場合は、それこそ東大生よりも、同じような状況から一生懸命勉強した末に中堅大学に合格した学生のほうが、勉強が苦手な人の気持ちが理解できていい先生になってくれる可能性が高いでしょう。

教える側と教わる側の相性ががっちりかみ合ったときの爆発力は、家庭教師のケースがいちばん大きいと私は思っています。

ある公立中学校の生徒のエピソード

最近私がそれを実感した例が、高校受験まで残り半年の時点でほとんどの科目が中1以下の知識と学力しかなかった、ある公立中の生徒です。

その子は3年生の夏にバスケット部を引退するまで部活とゲームばかりやっていて、まったく勉強ができていませんでした。試しにテストしてみると、中1レベルの英単語もわからない、世界地図を見てもアメリカや中国がどこにあるかわからないといったレベルです。しかも、スマホにはゲームアプリが7つも入っていて、それらを遊ぶだけで1日が終わっているという状態でした。

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