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日本は後進国?子どもの学力差がつく意外な盲点 なぜ?なに?を伸ばすだけで思考力が身につく

東洋経済オンライン / 2025年1月31日 8時20分

小学校で理科離れが進んでいるのは、先生自身が理科を楽しんでいないから…?(写真:つむぎ/PIXTA)

野球の大谷翔平選手や、将棋の藤井聡太氏、魚類学者のさかなクンなど──。

各界のトップを走る「天才」たちに共通するのは、好きなことに対して、とことん邁進し続けられる「非認知能力」の高さです。

この「非認知能力」こそが、不安定な未来を生き抜くうえで重要なスキルであり、STEAM教育によって育まれる力だと考えられています。

STEAM教育といえばプログラミング教育が注目されがちですが、実は理科学習書籍も効果的なツールになり得ると、長年算数・理科教材の開発に携わってきた東京理科大学教授の川村康文氏は考えます。

例えば、累計555万部を売り上げる『となりのきょうだい 理科でミラクル』シリーズは、小学生の間で人気の理科学習マンガです。

本稿では、このような学習書籍が子どもたちにどのような影響を与えるのか、その効果について、理科教育の現状をふまえ、川村康文氏に詳しくお話を伺いました。

変化する社会と求められる力

現代社会は、かつてないほど複雑化し、先行きが見通せない時代です。

とくに、日本では地震や水害といった自然災害に加え、経済状況や世界情勢の不安定さもあり、一歩先の未来を予測することすら困難です。

このような変化の激しい時代を生き抜くためにも、子どもたちには、変化に柔軟に対応しながら、自ら課題を発見し、解決していく力が求められると考えています。

近年、教育界で注目されている「非認知能力」という言葉をご存知でしょうか?

これは、IQのように数値で測ることのできない、人間関係を築く力、問題解決能力、創造力、自己制御力など、社会で成功するために不可欠な能力のことです。

少し難しく伝えましたが、実はこの「非認知能力」は、子どもたちの遊びで身につけられる力でもあるのです。

例えば、鬼ごっこや、かくれんぼ、秘密基地をつくったりすることでも、養える能力なのです。子どもたちは遊びのなかで、楽しみながら「非認知能力」を学ぶ力を備えています。

そもそも、「遊び」は、子どもたちにとって自ら面白いと思えるものを「主体的に」見つけて、自分たちでどっぷりとのめり込んで楽しんでいるものです。

子どもたちにとって、自分の意思で楽しむ姿勢が「非認知能力」を開くために、重要な要素でもあります。

幼い頃に心から好きだと思えることに出会えて、とことん打ち込める環境で育った子どもたちは幸運です。

現代社会においては、子どもたちがそのような事象に出会えるきっかけを増やしてあげることが求められているように思います。

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