「トランプ劇場Season2」エピソード1の見どころ ひとつ間違えば仲間割れで「ハネムーン終了」も
東洋経済オンライン / 2025年2月1日 8時30分
「トランプ劇場Season 2」が始まった。1月20日のアメリカ大統領就任式からまだ10日くらいしかたっていないのだが、いやもう、なんたるスタートダッシュだろうか。試しにホワイトハウスのホームページを開けてご覧あれ 。”AMERICA IS BACK!”というスローガンのもと、トランプさんがこっちを向いてにらんでいる。バイデン政権の残滓はもうどこにもない。
「手際がよい」第2期トランプ政権
第2期トランプ政権の特色は、何と言っても手際のよさにある。就任式初日に打ち出された”Presidential Actions”(大統領措置)が合計42本。うち大統領令が26件、法的拘束力のある覚書が12件、大統領布告が4件である。
トランプさんは第1期政権の当初も大統領令を出しまくったが、オバマケア撤回令は議会に阻まれ、イスラム圏からの入国禁止令は裁判所に止められ、メキシコ国境の壁建設には予算がつかなかった。哀しいかな、8年前のトランプさんはワシントンの流儀について不案内であったし、共和党内部もまだ半信半疑であったのだ。
それが現在は様変わりである。ご本人には大統領を務めた4年間の経験があり、共和党はすっかり「トランプ党」に変貌してしまった。そして当選直後から異例のペースで閣僚人事を進め、周囲をイエスマンで固めつつ、政権発足に向けての準備を進めてきた。すでに各方面で衝突を招きつつあるが、それも想定の範囲内であろう。
問題はこれらの大統領令が、どの程度、世論の支持を受けているかである。ABCニュースの記事をベースに整理してみよう。トランプ第2期政権の初動に対して、「今のアメリカ」がどう反応しているかがうかがい知れて興味深いところだ。
「人気の高い政策」「賛否拮抗の政策」とは?
〇人気の高い政策
*移民の拘束:有権者のほぼ60%が犯罪容疑のある移民の国外追放を望んでいる。30%は不法入国自体が罪であり、「不法」移民全員の国外追放を望んでいる。
*壁の建設:メキシコ国境の壁の建設継続に賛成する人は53%で、反対する44%を上回っている。2016年には62%が反対していた。
*非常事態宣言:国境における非常事態宣言を承認する声は55%で、39%が反対している。
*国境での軍の活用:国境に1万人の連邦軍を派遣することに賛成は約60%で、反対は24%にとどまる。
*生活費の削減:「米国民に緊急の価格救済を提供せよ」という覚書(メモランダム)は、当然のことながら好評。ただし具体性は乏しく、象徴的なものに終わりそうだ。
この記事に関連するニュース
-
トランプ2.0で黄金時代は来るのか⁉
財経新聞 / 2025年1月25日 10時41分
-
【随時更新】トランプ政権2.0(1月20日の動き)
ニューズウィーク日本版 / 2025年1月21日 18時50分
-
トランプ米大統領就任、不法移民対策やパリ協定再離脱 前政権から大転換
ロイター / 2025年1月21日 18時19分
-
トランプ氏初日、相次ぐ大統領令...「パリ協定脱退」から「旗の掲揚」まで
ニューズウィーク日本版 / 2025年1月21日 18時10分
-
トランプ新政権はどうなる? 元側近スティーブ・バノン氏が予測、「歴史に残る2つのこと」とは?
ニューズウィーク日本版 / 2025年1月20日 16時10分
ランキング
-
1蔦屋重三郎も大打撃?「鱗形屋」を次々襲った悲劇 本がヒットし成功を収めた鱗形屋だったが…
東洋経済オンライン / 2025年2月1日 8時10分
-
2日本はいかにして「高級チョコ大国」になったのか 1990年代後半から高級店の進出が始まった
東洋経済オンライン / 2025年2月1日 14時0分
-
3松屋で新登場「380円・たまごモーニング」の実力 全店で一定のクオリティを出せたらすごいことだが…
東洋経済オンライン / 2025年2月1日 7時50分
-
4「トランプ劇場Season2」エピソード1の見どころ ひとつ間違えば仲間割れで「ハネムーン終了」も
東洋経済オンライン / 2025年2月1日 8時30分
-
5357円「日本のチョコレート」がじわり人気の理由 旬の果物を使った「日本の四季」がコンセプト
東洋経済オンライン / 2025年2月1日 8時0分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください