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「パワハラ認定」されかねない、上司のNG言動15選 本人の「自覚のなさ」がトラブルにつながる

東洋経済オンライン / 2025年2月3日 10時0分

「自分がパワハラ上司かどうか」ということに気づくのは難しいという(写真:kouta/PIXTA)

自分がパワハラ上司かどうか、ということに気づくのは難しく、無自覚に不適切な言動をしている可能性もあります。パワハラが起きる背景や行為者の置かれている状況を踏まえ、チェックリストを用いてパワハラ防止のポイントを解説します。『企業実務』の記事を再構成し、坂本直紀社会保険労務士法人の特定社会保険労務士・中小企業診断士、坂本直紀さんが解説します。

パワハラが生じる背景と「6つの類型」

(1)法律上のパワハラの定義

まず、法律上のパワハラに関する定義を確認します。

【一目瞭然】あなたは大丈夫? 無自覚にやりがちなハラスメントチェックリスト

労働施策総合推進法において、職場におけるパワハラとは、図表1の①から③のすべての要素を満たすものを指します。

※外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

そして、厚生労働省の指針では、パワハラの代表的な類型として、図表2の6つを挙げています。

(2)パワハラにつながる無自覚・不適切な言動

図表1の要素を満たさなくても、図表2の6つの類型に該当する言動は、パワハラとされトラブルにつながります。また、企業で研修などを通じて不適切な言動を慎むよう注意を促しても、本人が無自覚のままそのような言動を行い、トラブルにつながるケースも見られます。

特に留意すべきパターンを以下に挙げます。

【①厳しすぎる指導】上司は部下の成長を考えて厳しく指導しているつもりでも、部下にとっては過度な叱責や圧力として受け取られる場合があります。

【②残業や休日出勤の命令】目標達成のために、部下に対して、必要以上の残業や休日出勤を命令してしまうことがあります。

【③成果主義の押し付け】部下の能力や状況を考慮せずに、成果を上げることを強く要求し、部下に過度のストレスを与えてしまうことがあります。

【④他の社員と比較する】「他の社員はこれくらいやっている」という比較を持ち出し、部下にプレッシャーを与えてしまうことがあります。

【⑤軽率なジョークやコメント】上司からの軽い冗談やコメントが、部下にとっては屈辱的に感じられることがあります。

「不適切な言動」が発生しやすい環境とは

(3)無自覚パワハラの発生原因

こうした無自覚の不適切な言動の発生原因として、以下のようなものが挙げられます。

【①過去の経験と成果主義の風土】上司となる人の多くは、自分自身が過去に厳しい指導を受けた経験があります。そして、その経験が無意識に体に染みついてしまい、部下への厳しい指導が当然と考えるようになります。その結果、部下に対する厳しい口調や否定的な態度を、無意識に自分のなかで正当化してしまうことがあります。

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