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サム・アルトマンが描く「知能コストゼロ」の未来 ソフトバンクとAI事業開発へ

東洋経済オンライン / 2025年2月5日 9時0分

OpenAI・アルトマン氏は、自らの言葉でAIの近未来や直近に起こる可能性、OpenAIの今後について率直に語った(筆者撮影)

ソフトバンクグループ(SBG)CEOの孫正義氏が発表したAI事業開発の大規模なプロジェクトは、パートナーであるOpenAI CEOのサム・アルトマン氏との対談もあり、大きな注目を集めた。

【写真で見る】OpenAIのケビン・ウェイル氏(左)とサム・アルトマン氏(筆者撮影)

開発に大きなコストのかかるAIを、国内企業が安心して使えるトップクラスのAIサービスに育てていくためには、最先端の技術と企業の団結が必要という点に関しては、同意できる方も多いのではないだろうか。

言語の細かなニュアンスや事前学習に使うデータなどはもちろんだが、AIサービスを動かすデータセンターや、追加学習、ファインチューニングなど地域性の高い課題は少なくない。

近年のAIブームのトリガーとなったChatGPTを提供するOpenAI・アルトマン氏は、東京大学やOpenAIの開発者イベントにサプライズで登場し、自らの言葉でAIの近未来や直近に起こる可能性、OpenAIの今後について語った。

”事業として”のAIと”人類が前進するため”のAI

アルトマン氏と、同じくOpenAIのCPO、ケビン・ウェイル氏が東京大学の本郷地区キャンパスにあるグローバル教育センターを訪れたのは、SBGとOpenAIの合弁会社「SB OpenAI Japan」が発表された2月3日・朝9時前のこと。このあと10時半ごろには虎ノ門のホテルで開催されていたクローズドの開発者向けイベント「OpenAI Builder Lab」に移動し、そこでも開発者たちと直接、対話を行った。

午前8時半から東京大学・本郷キャンパスでスタンバイしていた筆者は、巨大プロジェクト発表前の時間を共有しながら、最後に15分ほど小グループでのインタビュー取材を行うことができたが、学生やエンジニアと交流するアルトマン氏の素顔は、午後の発表会から見えるものとは少し異なって見えた。

”事業としてのAI”サービスを成立させるには、資金調達や巨大な資金とデータ、事業ノウハウを持つ大企業の協力が必要で、そのためには投資に見合う成果が挙げられることを説得できなければならない。

一方で彼らにはAGI(汎用人工知能)を作り上げ、それをすべての人類が共有し、社会全体を大きく前進させたい意図がある。

ビジネス面で大きなトピックとなっているのが前者であることは間違いないが、取材を通じて感じたのは、アルトマン氏の最優先事項は”人類が前進するためのAI”をステップを踏みながら作り上げること。そして、それを可能な限り無料に近い形で提供することだ。

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