過熱する「フジのアナ報道」鵜呑みにする"危うさ" 世間のイメージとのギャップに局アナたちも苦悩
東洋経済オンライン / 2025年2月8日 8時0分
アナウンサーをめぐる過剰な報道は、本人たちにとって「今は耐えるしかない」という苦しいものなのでしょう。実際に数人のアナウンサーから、現在の苦しい状況を「真摯に受け止めています」と自戒するような声を聞きました。
一方で週刊誌やネットメディアに対する恨み節のようなものはなく、「自社に何らかの問題があることをわかっていて受け止めざるをえない」という心境が伝わってきます。
カメラなしでも「見られる」難しさ
そもそも大半のアナウンサーが報道・情報番組に出演しているため、今回の騒動に対する問題意識は高く、筆者が知る限り「できるだけ隠したい」「嘘をついておこう」などのニュアンスはほとんど感じられません。
ジャニーズ事務所の性加害騒動で所属タレントたちがそうだったように、悔しさや悲しさを抑えるように働いている様子がうかがえますし、被害者の可能性がある人々を過剰に追求することは避けたいところです。
さらに「上納されている」という目線で見ること自体、ハラスメントに見える感もありますし、本人たちに失礼でしょう。「アイドルのような扱いをしてきたテレビ局側が悪いじゃないか」という声もありますが、前提として民放のアナウンサーという職業に対する世間の不理解が感じられます。
アナウンサーと取材や雑談で話をしていると、ほとんどの人が「拍子抜けするくらい普通の人」と感じますし、どちらかといえば地味な印象すら受けることもあります。
ただ、カメラが回りはじめるとさすが専門家であり、芸能人のような華を感じて、「他にはない立ち位置の職業だな」と思わされる機会も多々ありました。ほとんどの人が浮かれたところはなく、むしろ謙虚であり、「私たちは会社員」という意識を感じさせられます。
しかし同時に、「世間の会社員とは違うところがある」という意識があるのも確かでしょう。世間の会社員と同じ感覚を持つ一方で、自分の顔と名前を知る人々が多いため、カメラが回っていないときも「見られている」という意識を持たなければいけない難しさを語る人もいました。
「ニュースだけ読めばいい」の暴論
番組やアナウンス室などのYouTubeチャンネルに出演したり、個人SNSでの発信を求められたり、アナウンサーのカレンダーを発売したりなど、芸能人同様の仕事が多いことも、その難しい立ち位置を象徴しています。
フジテレビに対する批判が過熱する中、その怒りが飛び火するように「なぜ女性社員をカレンダーにするのか」「女性アナウンサーだけ芸能人扱いするのはおかしい」などの批判があがっていました。
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