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曇って寒い日は物悲しい… 「天気うつ」の対処法

ウェザーニュース / 2018年12月6日 11時35分

ウェザーニュース

晩秋から冬にかけて、どんよりと雲が垂れ込め今にも雨が降り出しそうな寒い日に、物悲しい気分になれば「天気うつ」かもしれません。
そんな日が何日も続けば、抑うつ気分がこうじてうつ病を発症するリスクも高まるのです。

テンションが下がった状態に

「天気の変化により気分がうつ状態になることを『天気うつ』と呼んでいます。今の時季なら、日差しがない、雨が降る、寒い、気圧が下がるといったことが引き金になって『天気うつ』に襲われることがあります」と語るのは、ウェザーニューズ気象病顧問アドバイザーで愛知医科大学客員教授・中部大学教授の佐藤純先生です。

うつ状態とは、気分が落ち込む、物事に対する関心や意欲がうすれる、新しいことを始める気が起こらないなどエネルギーが低下してテンションが下がった状態です。

低気圧がもたらす「天気うつ」

低気圧が近づく場合は注意

日差しがないとか、寒いというのは見た目や肌で感じてわかることですが、気圧の変化までわかりません。しかし、「天気うつ」には低気圧の影響が大きいと言います。

「気圧とうつの関係を調べようと、ネズミを水槽で毎日泳がせる実験をしたことがあります。ネズミは最初、手足で水をかくのですが、うつ状態になると手足を動かさなくなります。気圧を変化させて実験を繰り返したところ、気圧が低いときには明らかに短い時間で強いうつ状態になることがわかりました。また、うつ状態のネズミに低気圧を繰り返し与えると症状が強くなりました」(佐藤先生)

手足を動かさなくなったネズミに抗うつ薬を投与すると、元気を回復したそうです。

雲が増えたり雨が降れば気圧が低い

気圧の変化は目に見えませんが、雲が増えたり雨が降るときは気圧が低下している証拠です。そんな日に気分が落ち込むようなら「天気うつ」かもしれません。

「人は誰でも気分が落ち込むことがありますが、一時的で日常生活に支障を来さなければうつ病とは言いません。しかし、意欲が失せて何もする気がない、食欲がない、よく眠れないといった状態が続き、それが2週間以上になると医学的にうつ病とされる可能性があります」(佐藤先生)

天気の良い日は屋外で体を動かす

「天気うつ」にはどう対処したらよいのでしょうか。

「『天気うつ』が続くと本当のうつ病に移行することがあります。そのため、晴れて天気の良い日はできるだけ陽の光を浴びて散歩やジョギングなどで体を動かしてみましょう。冬に起こる『天気うつ』は季節的なものもあるので、冬が終われば元気になると信じて春が来るのを待ってください」(佐藤先生)

それでも、気分が滅入ってどうしようもない状態が続けば、精神科や心療内科などで見てもらう必要があるそうです。

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